◇◆◇日々のみ言葉
2016年7月17日(日)
◎聖書箇所 【マルコの福音書15章35節~36節】
15:35 そばに立っていた幾人かが、これを聞いて、「そら、エリヤを呼んでいる。」と言った。
15:36 すると、ひとりが走って行って、海綿に酸いぶどう酒を含ませ、それを葦の棒につけて、イエスに飲ませようとしながら言った。「エリヤがやって来て、彼を降ろすかどうか、私たちは見ることにしよう。」
◎ショートメッセージ
《主イエス様は、エルサレム郊外にあるゴルゴタの丘の処刑場において、十字架刑に処せられました。その場所は、エルサレムにある数多くの門からつながっている街道の一つの近くにあったと言われています。それゆえ道行く人は、丘に掲げられた三本の十字架をながめながら、イエス様をののしったのです。
さて、イエス様の十字架の側に立っていた幾人かが、主イエス様の発せられた言葉を聞いて、このように言いました。
「そら、エリヤを呼んでいる。」
マタイは、平行記事として、このように書き記しています。
『三時ごろ、イエスは大声で、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」と叫ばれた。これは、「わが神、わが神。どうして私をお見捨てになったのですか。」という意味である。すると、それを聞いて、そこに立っていた人々のうち、ある人たちは、「この人はエリヤを呼んでいる。」と言った。
また、彼らのひとりがすぐ走って行って、海綿を取り、それに酸いぶどう酒を含ませて、葦の棒につけ、イエスに飲ませようとした。
ほかの者たちは、「私たちはエリヤが助けに来るかどうか見ることとしよう。」と言った。(マタイの福音書27:46 ~27:49)』
マルコは、イエス様が十字架上で言われた言葉を、このように書き記しました。
「エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ。」
これはアラム語です。
そしてマタイが書き記したイエス様の言葉は、
「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」
これは、前半がヘブル語で、後半がアラム語になります。おそらくイエス様は、ヘブル語とアラム語で、この言葉を言われたのだと思います。
「エリ、エリ、」
確かに、これだと、イエス様がエリヤを呼んでいると誤解されたこともうなずけます。
また、当時のユダヤの人々の間には、『高貴な人が助けを求めると、預言者エリヤが天から降りて来て助けてくれる。』、と言う迷信がありました。
それゆえ「エリヤがやって来て、彼を降ろすかどうか、私たちは見ることにしよう。」
と言う者たちがいたのです。
この者たちは、パリサイ人もしくは律法学者の可能性が非常に高いと言えます。なぜなら、マラキ書に書かれた「エリヤ再来の預言」を知っているからです。
マラキによれば、
『見よ。私は、主の大いなる恐ろしい日が来る前に、預言者エリヤをあなたがたに遣わす。(マラキ書4:5)』と、書かれてあります。
また海綿に酸いぶどう酒を含ませ、それを葦の棒につけて、イエス様に飲ませようとした「ひとり」の者とは、ローマ兵であることは、間違いのないことです。
最後に、預言者エリヤは、本当に再来します。しかし、それは大艱難時代であり、当分まだ先の未来のことです。》