• 日々のみ言葉 2018年4月17日(火)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2018年4月17日(火)

    ◎聖書箇所【ルカの福音書21章20節~21節】
    21:20「しかし、エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。
    21:21 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都にはいってはいけません。」

    ◎ショートメッセージ
    《昨日と同じ箇所から、さらに深く考えて見たいと思います。

     昨日も書きましたが、この記事はマタイの福音書とマルコの福音書には書かれてはいません。
     ルカは、綿密に調べ上げて、その福音書を書き記しました。ローマで書かれたのは、紀元59年か、60年頃だと言われています。

     実は、この預言こそが、エルサレム初代教会のクリスチャンを救うことになるのです。この福音書が執筆されてから、エルサレム市内に在住するクリスチャンたちにも、やがてこの福音書の存在が明らかになり、続編「使徒の働き」も、パウロがローマにおいて殉教した後、多くのクリスチャンの目に触れた可能性は高いと言えます。

     もしかしたら、ルカ自身がローマからエルサレムに赴いたのかも知れません。そして自身の福音書と使徒の働きを持ち込んだのかも知れません。

     さて、何回も書き記しましたが、マタイとマルコの福音書には、書かれてはいないこの預言が成就するのは、紀元70年となります。

     紀元67年頃から、第一次ローマ帝国反逆が、熱心党によって起こされます。
     ローマ皇帝は、その鎮圧の為に、ユダヤに軍隊を送り込みます。ガリラヤを含む地方の戦闘において、ローマ軍によって、次々に反乱分子は後退させられ、エルサレムに逃げ帰って来ることになるのです。

     紀元70年。ついにローマ軍は、イエス様が言われたように、強力な城壁破壊槌をもって来て、聖都エルサレムを包囲します。
     誰も逃げることの出来ないよう、その周りに包囲柵を築きます。

    「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都にはいってはいけません。」

     エルサレムがローマ軍に囲まれているのに、市内にいる人々は、どうやって山へ逃げることが出来るのでしょうか。都の中にいるクリスチャンは、どうやって立ち退くことが出来るのでしょうか。その門は堅く閉ざされていると言うのに。

     この時、神様がご介入されます。

     突然、ローマ軍が撤退するのです。

     ある朝のことです。城壁の上から下を覗いて見ますと、昨日までエルサレムを包囲していたローマ軍が、人っ子一人もいないのです。
     それを知った熱心党の軍勢は、門を開け、馬に乗り、全部隊を繰り出して、ローマ軍を追撃します。そうです。かつてアブラハムやダビデが行なったように。

     この僅かな時に、エルサレムに空白状態が生まれたのです。この時、イエス様の預言によって、都にいたクリスチャンは、全員、急いでペトラの方へ脱出します。

     本当に、僅かな時間であり、それからしばらくして、熱心党の軍勢は戻って来ます。そして、すぐにローマ軍も戻って来て、再びエルサレムは、完全に包囲されるのです。 いよいよエルサレムが、滅亡の時を迎えることになるのです。》

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