◇◆◇日々のみ言葉
2018年5月20日(日)
◎聖書箇所【ルカの福音書22章38節~39節】
22:38 彼らは言った。「主よ。このとおり、ここに剣が二振りあります。」イエスは彼らに、「それで十分。」と言われた。
22:39 それからイエスは出て、いつものようにオリーブ山に行かれ、弟子たちも従った。
◎ショートメッセージ
《「過越の食事」を終えてイエス様は言われました。
「しかし、今は、財布のある者は財布を持ち、同じく袋を持ち、剣のない者は着物を売って剣を買いなさい。あなたがたに言いますが、『彼は罪人たちの中に数えられた。』と書いてあるこのことが、私に必ず実現するのです。私にかかわることは実現します。」
ここでイエス様は、イザヤ書53章を引用されて、弟子たちに再度、これからご自分に起きることを預言されているのです。
すると、ペテロが、
「主よ。このとおり、ここに剣が二振りあります。」と答えたのです。
ここから分かることがあります。
それは、十二使徒の中の二人の弟子が、いつも剣を携行していたと言うことです。おそらく、自分たちとイエス様の護身の為に、持ち歩いていたのでしょう。
とにかく、不思議なことなのですが、ここで突然、「剣」が出て来るのです。
イエス様は、ご自身が十字架にかかった後には、弟子たちに危険が及ぶことになるから、全員が着物(上着)を売って剣を買って、自分自身を守りなさい。そして敵と戦いなさい、とでも言っておられるのでしょうか。
そうだとしたら、熱心党と全く変わらないことになってしまいます。私は、いつも剣を携行していたのは、シモン・ペテロと熱心党シモンであったと考えるのです。
熱心党とは、反ローマ勢力であり、武器を手に取って、ローマの支配から、イスラエルの聖都エルサレムを奪回することを考えている集団です。
熱心党員シモンが、なぜイエス様の弟子になったのか、四つの福音書には書かれていません。
しかし、イエス様がエルサレム入場された際に、多くの弟子たちは、未だにイエス様を政治的メシヤとして見ていましたから、彼もまた、イエス様にそのことを期待して、弟子入りを志願したのかも知れません。
さて、最後の晩餐を終え、いよいよイエス様と十一弟子の一行は、オリーブ山の麓にあるゲッセマネの園に向かって行きます。
使徒の働きによりますと、
『そこで、彼らはオリーブという山からエルサレムに帰った。この山はエルサレムの近くにあって、安息日の道のりほどの距離であった。(使徒の働き1:12)』と、書かれています。
この距離は、約900メートルになります。大人なら、どんなに遅くとも15分くらいで歩ける短い距離です。
この道程においても、イエス様は弟子たちに、多くの教えをされたことを、使徒ヨハネは、その福音書に書き留めています。》