• 日々のみ言葉 2019年3月7日(木)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2019年3月7日(木)

    ◎聖書箇所【使徒の働き8章32節~33節】
    8:32 彼が読んでいた聖書の個所には、こう書いてあった。「ほふり場に連れて行かれる羊のように、また、黙々として毛を刈る者の前に立つ小羊のように、彼は口を開かなかった。
    8:33 彼は、卑しめられ、そのさばきも取り上げられた。彼の時代のことを、だれが話すことができようか。彼のいのちは地上から取り去られたのである。」

    ◎ショートメッセージ
    《昨日と同じ箇所となります。

     さて、ここに登場する人物について、もう少し詳しく考えて見たいと思います。

     少し前にルカはこのように書き記しています。
    『すると、そこに、エチオピヤ人の女王カンダケの高官で、女王の財産全部を管理していた宦官のエチオピヤ人がいた。彼は礼拝のためエルサレムに上り、いま帰る途中であった。彼は馬車に乗って、預言者イザヤの書を読んでいた。(使徒の働き8:27~8:28抜粋)』

     彼はエチオピア人でした。そしてエチオピアは、当時は女王によって統治されていたことが分かります。
     エチオピヤの女王には「カンダケ」と言う名称が与えられていました。ローマ皇帝が「カイザル」と言われていたようにです。
     よってその女王の実名は分かりませんが、その女王の財産全部を管理すると言う、莫大なお金を任されている者であったことが分かります。

     また「宦官」と書かれていますので、女王に仕えた者は去勢されていたことが通常ですが、もしかしたら女王に仕える者が「宦官」と呼ばれていた可能性もあるのです。

     なぜなら、彼は「礼拝の為にエルサレムに上った」と書かれているからです。
     さて当時のユダヤ人は、皆一見してユダヤ人であることが分かる服装をしていました。
    よってこのエチオピアの宦官も、みすぼらしい姿ではなく、紛れもなくエチオピアの高官であるような身なりをしていたと思われます。

     以前にも書きましたが、馬車は一頭立てではなく、数頭立てであったことはほぼ間違いないことです。なぜなら一頭にもしものことがあれば、彼はエルサレムからエチオピアまでの数百キロの道程を旅することは不可能だからです。
     またこのような移動が容易く出来たのは、紛れもなくローマのおかげなのです。つまりローマによって道が整備されていたからです。真に「すべての道はローマに通ずる」のですから。

     さて彼は「改宗者」であることは、間違いありません。そして宦官であっても去勢されていないことは明白なのです。

     申命記によれば、
    『こうがんのつぶれた者、陰茎を切り取られた者は、主の集会に加わってはならない。(申命記23:1)』と書かれてあるからです。

     ユダヤ教の改宗者としてのしるしは、割礼を受けることです。よって去勢された者であれば割礼を受けることは出来ません。

     一体何時、このエチオピヤ人の宦官が改宗者となったのかについては、ルカは詳しく書き記してはいませんが、もしかしたらあるユダヤ人が、かつてエジプトの宰相にまでなったヨセフと同じように、エチオピアにおいて、そこまで出世し用いられたのかも知れません。
     真実は分かりかねますが、彼が神様によって選ばれていたことは確かなことです。
    なぜなら主イエス様は、彼の為にピリポを遣わされたのですから。》

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