◇◆◇日々のみ言葉
2019年4月3日(水)
◎聖書箇所【使徒の働き9章31節】
9:31 こうして教会は、ユダヤ、ガリラヤ、サマリヤの全地にわたり築き上げられて平安を保ち、主を恐れかしこみ、聖霊に励まされて前進し続けたので、信者の数が増えて行った。
◎ショートメッセージ
《サウロは、バルナバの力添えによって、十二使徒たちとエルサレム教会の弟子たちに迎えられて、自由に教会に出はいりすることが許されました。
そして、エルサレム市内において大胆に主の御名を証しました。
これを見ていたユダヤ最高議会の議員や、大祭司や祭司長たちは、心底から怒りを覚えたことに間違いありません。「この裏切り者め」と言った具合にです。
しかし、「ギリシヤ語を使うユダヤ人たち」が、サウロに近づいて来たのです。自分たちが心から尊敬し愛していた、最初の殉教者ステパノの仲間たちです。
彼らは、表面ではサウロを受け入れていたように装っていたのですが、その本心は、敵(かたき)であるサウロを殺そうとねらっていたのです。
救われていたとしても、また聖霊のバプテスマを受けていたとしても、やはり人間なのです。赦さない限り、怒りと憎しみは湧き上がって来ます。
「罪を憎んで、人を憎まず」と言っても、それは絵空事の「きれいごと」であって、被害者であり、愛する者を殺された者にとっては、そのキズは癒えていないからです。
すぐに、使徒のリーダーであるペテロ、そして用いられていた主の兄弟ヤコブがそのことを察して、バルナバに命じ、サウロをエルサレムから遠ざけたのです。
バルナバは、サウロをカイザリヤに連れて行き、タルソへ送り出します。
このことも、神様の深い摂理の中に起こったことであって、この後、サウロはしばらくエルサレムには戻ることをせず、異邦人伝道に赴くことになって行きます。
さて、エルサレム教会は、さらに前進を続け、ユダヤ、ガリラヤ、サマリヤの全地にわたり築き上げられ、信者の数が増えて行きました。
しかし、この時には、救われるターゲットは、すべて同胞のユダヤ人であって、まだ異邦人、すなわちギリシャ人やローマ人への救いへの道は、閉ざされていたのです。
それは、十二使徒たちの考え方が、依然として古い革袋であり、主イエス様が十字架にかかられ死なれたのは、ユダヤ人の救いの為だけであると思い込み、すべての人々の救いの為に、死んで下さったことを理解していなかったからです。
なぜなら、ユダヤ人に取っては、異邦人は人間ではなく、犬と同じような存在であって、異邦人と食事を共にすることは、罪人、すなわち取税人や遊女と食事をすることに等しく、身も心も汚れると思っていたからです。
だからこそ、サウロ、後のパウロの存在が、本当に大きいのです。
このサウロが存在したからこそ、いや主イエス様が選ばれたからこそ、救いが全世界に、そしてやがて「遠い島々」の国である、この日本にも、もたらされたからです。》