◇◆◇日々のみ言葉
2019年12月8日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き18章24節~26節】
18:24 さて、アレキサンドリヤの生まれで、雄弁なアポロというユダヤ人がエペソに来た。彼は聖書に通じていた。
18:25 この人は、主の道の教えを受け、霊に燃えて、イエスのことを正確に語り、また教えていたが、ただヨハネのバプテスマしか知らなかった。
18:26 彼は会堂で大胆に話し始めた。それを聞いていたプリスキラとアクラは、彼を招き入れて、神の道をもっと正確に彼に説明した。
◎ショートメッセージ
《ルカは、突然場面を一新して、エペソで起きたある事件のことを書き記しています。 それは、アレキサンドリヤの生まれで、雄弁なアポロというユダヤ人がエペソにやって来たことから始まったのです。彼は聖書に通じていました。彼はアレキサンドリヤ生まれですから、もしかしたら「ヘレニスト」であったかも知れません。
「ヘレニスト」とは、ギリシヤ語で物事を考え、おもにギリシャ語を読み書きするユダヤ人のことを指します。おそらくアレキサンドリヤにある「70人訳」聖書に通じていたと思われます。もちろんユダヤ人ですから、ヘブル語の教育は受けてはいるはずです。
まず「アポロ」と言う名前に注目してほしいと思います。ユダヤ人であるならば、このような名前をつけるはずはありません。「アポロ」とは、ローマ神話に出てくる「アポローン」であって、ギリシャ神話の太陽神を表わす名前なのです。
おそらく、父はギリシャ人で、母がユダヤ人であった可能性が非常に高いと思われます。パウロの弟子テモテのように。
次にルカが挙げているアポロの特徴に目を向けて見たいと思います。
一つ目は、
「雄弁」であったことです。
「雄弁」とは、「人に感銘を与える」「巧みで力強い弁舌」「弁舌が優れていること」と広辞苑は定義しています。
ここに大切な真理があります。それは、「言葉」であると言うことです。アポロは、自分が用いる「言葉」によって、人に影響を与える特技を持っていたことが分かります。 彼はこの「雄弁術」をどこで学んでのでしょうか。アレキサンドリヤの大学において身につけたことは間違いないことです。
使徒パウロも雄弁でした。しかしアポロはそれ以上に雄弁であったようです。そのことは、後にコリント教会において、大きな問題へと発展して行くのです。そのことについては、また後ほどに学ぶことにしましょう。
二つ目は、
「主の道の教えを受け」ていたと言うことです。これはどのようなことなのかと言いますと、「主イエス・キリスト」について、かなりの知識を得ていたと言うことです。
彼がいったい誰から、またどこでかは分かりかねますが、主イエス様が語られた「山上の垂訓」などの教えを熟知していたと思われます。明日も同じ箇所からの続きとなります。》