◇◆◇日々のみ言葉
2020年1月15日(水)
◎聖書箇所【使徒の働き19章35節~41節】
19:35 町の書記役は、群衆を押し静めてこう言った。「エペソの皆さん。エペソの町が、大女神アルテミスと天から下ったそのご神体との守護者であることを知らない者が、いったいいるでしょうか。
19:36 これは否定できない事実ですから、皆さんは静かにして、軽はずみなことをしないようにしなければいけません。
19:37 皆さんがここに引き連れて来たこの人たちは、宮を汚した者でもなく、私たちの女神をそしった者でもないのです。
19:38 それで、もしデメテリオとその仲間の職人たちが、だれかに文句があるのなら、裁判の日があるし、地方総督たちもいることですから、互いに訴え出たらよいのです。
19:39 もしあなたがたに、これ以上何か要求することがあるなら、正式の議会で決めてもらわなければいけません。
19:40 きょうの事件については、正当な理由がないのですから、騒擾罪(そうじょうざい)に問われる恐れがあります。その点に関しては、私たちはこの騒動の弁護はできません。」
19:41 こう言って、その集まりを解散させた。
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からです。
エペソ市にあります野外劇場は、収容人数は二万五千人と言う大きなものでした。このような建築物が、今から二千年前には存在していたこと自体が奇跡です。
また、アルテミスの神殿は、古代世界における七不思議の一つと言われた壮大なもので、その壮麗な建物は百十六本の柱によって支えられ、柱の高さは約十六メートル、敷地は長さ百二十九メートル、幅は七十三メートルもあったのです。
今で言いますならば、残念ながら焼失してしまいました沖縄の首里城のように、エペソ市のシンボルであったわけです。
実際問題として、銀細工の職人や同業者にとっては、確かにアルテミスの像や神殿の模型が売れなければ、生活に支障が出てくるわけで、彼らの言い分にも一理あると言えますが、その根底には、主イエス様に反逆する霊の存在があるわけです。
今回も、使徒パウロの働きを妨害しようと、その霊が立ち上がったと言うことの方が、真相と言えるでしょう。
さて、アレキサンデルではなく、エペソ市の書記役なる高官が、前に進み出て群衆を説得します。
この高官が、救われたかどうかは分かりません。パウロの味方なのか、あるいは敵側の者なのか。
ただ、「宮を汚した者でもなく、私たちの女神をそしった者でもない」と話していますことから、やはりアルテミス信仰の可能性が高いと思われます。
しかし、彼が前に進み出て、群衆を説得し、その集まりを解散させたからこそ、ガイオとアリスタルコは解放されたのです。
たとえ未信者であり偶像礼拝者であっても、神様が用いたからこそ、穏便に事が収まったことは、否定出来ない事実なのです。
私は、彼はやがて救われ、エペソ教会をささえる良き信者になったと思ったりしています。もちろん聖書には書かれてはおりませんが。
エペソは、使徒の最後の生き残りであるヨハネが、晩年に席を置いた教会です。もしかしたら彼は、ヨハネとその時のことを思い出しながら、語り合ったかも知れません。そう考えると楽しいではありませんか。明日から20章に入ります。》