◇◆◇日々のみ言葉
2020年1月17日(金)
◎聖書箇所【使徒の働き20章2節~3節】
20:2 そして、その地方を通り、多くの勧めをして兄弟たちを励ましてから、ギリシヤに来た。
20:3 パウロはここで三か月を過ごしたが、そこからシリヤに向けて船出しようというときに、彼に対するユダヤ人の陰謀があったため、彼はマケドニヤを経て帰ることにした。
◎ショートメッセージ
《昨日から「使徒の働き」の学びは、第20章に入っています。
銀細工人デメテリオの騒ぎが治まりますと、パウロはエペソ教会の弟子たちを呼び集めて励ましました。
パウロは、どんなに大きな問題の渦中の中にあっても、決して第一の任務を忘れるようなことはありませんでした。彼は自分の弟子たちを呼び集めて、励ましているのです。
「励ます」と言うギリシャ原語は、「かたわらに呼ぶ」という意味の言葉で、弱い者をかたわらに置いて呼びかけ、慰め励ますことです。
主イエス様と聖霊が「助け主」とか、「弁護して下さる方」と呼ばれるのは、私たちのかたわらにいて、呼びかけ、励まして下さるお方だからです。
パウロは、いつもこのようにして弟子たちの信仰を強めて行きました。これがパウロの牧会であると、尾山令仁先生は言われています。
さて、「その地方」とは、マケドニヤの諸教会のことを指します。つまりピリピ教会、テサロニケ教会、そしてベレヤ教会と回って、信徒たちを励まし勇気づけたのです。
ルカは「多くの勧め」をしたと書き記していますが、おそらく「第三の天」において、直接主イエス様から受けた啓示を教えたと考えられます。
新約聖書における最高峰の「ローマ人への手紙」を始め、多くの真理と奥義は、パウロが自分一人で学んだものではなく、上から与えられたものであると思われます。もし自分の力と努力でつかんだ知識であったとしたら、それこそ傲慢になってしまいます。
もちろん、私がここで言っていますことは、努力してはいけないとか、学んではいけないとかではありません。
努力も学ぶことも絶対に必要だからです。パウロは、ダマスコ途上において主イエス様とお会いした後、故郷タルソに戻って、約三年も天幕造りと聖書研究に没頭したのですから。
「ギリシャ」とは、広く言えば、マケドニヤ州とアカヤ州のことを指します。しかし、狭く言えばアカヤ州だけを指すのです。要するに首都コリントのことです。
つまり問題の多かったコリント教会にやって来たのです。しかもそこに三ヶ月とどまり、何とか教会の問題を解決しようと試みましたが、当時コリント教会の中において、権力を握っていた「律法主義」的キリスト者であるユダヤ人の兄弟たちが、パウロを追い出そうとして陰謀を企だてたと言うわけです。
それゆえパウロは、来た道を引き返して、エペソに戻ることにするのです。》