◇◆◇日々のみ言葉
2020年2月13日(木)
◎聖書箇所【使徒の働き21章3節~4節】
21:3 やがてキプロスが見えて来たが、それを左にして、シリヤに向かって航海を続け、ツロに上陸した。ここで船荷を降ろすことになっていたからである。
21:4 私たちは弟子たちを見つけ出して、そこに七日間滞在した。彼らは、御霊に示されて、エルサレムに上らぬようにと、しきりにパウロに忠告した。
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からのメッセージとなります。
パウロ一行は、ツロにやって来ました。ツロとは「岩」という意味です。最も有名なフェニキヤの港町のことです。良く並べて言われる地名のシドンの南方約40.2キロ、カルメル山の北方約57.3キロの地点にある町のことです。
ツロの背後にはレバノンの山々がそびえていました。その至る所が高原の町々として開かれ、ガリラヤからエフライム、そしてユダの町々にまで及んでいました。
ツロの南端の海に突き出た山々や岬は、外敵の侵入を許さない自然の城壁でもあったのです。
旧約聖書にも「城壁のある町」として言及されています。ツロもシドンも共に港町として、最高の条件がそろっていました。それゆえ船荷を降ろすことになっていたとも考えられます。
ところで、かつてイエス様は、十二弟子を連れてこの町にやって来たことがあります。
マタイの福音書によりますと、
『それから、イエスはそこを去って、ツロとシドンの地方に立ちのかれた。すると、その地方のカナン人の女が出て来て、叫び声をあげて言った。
「主よ。ダビデの子よ。私をあわれんで下さい。娘が、ひどく悪霊に取りつかれているのです。」
しかし、イエスは彼女に一言もお答えにならなかった。そこで、弟子たちはみもとに来て、
「あの女を帰してやって下さい。叫びながらあとについて来るのです。」と言ってイエスに願った。しかし、イエスは答えて、
「私は、イスラエルの家の滅びた羊以外のところには遣わされていません。」と言われた。しかし、その女は来て、イエスの前にひれ伏して、
「主よ。私をお助け下さい。」と言った。すると、イエスは答えて、
「子どもたちのパンを取り上げて、小犬に投げてやるのはよくないことです。」と言われた。しかし、女は言った。
「主よ。そのとおりです。ただ、小犬でも主人の食卓から落ちるパンくずはいただきます。」
そのとき、イエスは彼女に答えて言われた。
「ああ、あなたの信仰は立派です。その願いどおりになるように。」すると、彼女の娘はその時から直った。(マタイの福音書15:21~15:28)』と書かれています。おそらく、この時にたった一度だけ、この町に寄られたようです。
この町で、主にある弟子を見つけたとあります。その弟子たちは、パウロが直接導いた兄弟たちではないのですが、しっかりとした主イエス様への信仰を守っていたようです。
その彼らが、「御霊に示されて、エルサレムに上らぬようにと、しきりにパウロに忠告した」と言うのですから、聖霊の賜物をすでに受けていた人々であることが、計り知れます。
パウロ一行は、ツロに七日間滞在し、主にある弟子たちを励まし、そして勇気づけて、また船旅を続けることになります。》