◇◆◇日々のみ言葉
2020年3月16日(月)
◎聖書箇所【使徒の働き22章23節~24節】
22:23 そして、人々がわめき立て、着物を放り投げ、ちりを空中にまき散らすので、
22:24 千人隊長はパウロを兵営の中に引き入れるように命じ、人々がなぜこのようにパウロに向かって叫ぶのかを知ろうとして、彼をむち打って取り調べるようにと言った。
◎ショートメッセージ
《「こんな男は、地上から除いてしまえ。生かしておくべきではない。」
それまで静粛にしていたユダヤ人たちが、突然騒ぎ始めたのです。まさに暴動のような様相を呈して来たのです。
パリサイ人や律法学者たちは、「彼を除け」「十字架につけろ」と、主イエス様の時と同じようにわめき立てています。そして、上着を真上に放り投げたりしています。
この有様を見ていた千人隊長は、パウロをアントニヤ要塞の兵営の中に引き入れるよう、部下に命じました。
そして、なぜこれほどまでに、ユダヤ人たちがパウロに向かって叫ぶのか、考えあぐね、もしかしたら大犯罪人に違いないと思い、パウロをむち打って取り調べるようにも、命じたのです。
さて、パウロは今までに、多くの苦難を経て来ました。
『私の労苦は彼らよりも多く、牢に入れられたことも多く、また、むち打たれたことは数えきれず、死に直面したこともしばしばでした。
ユダヤ人から三十九のむちを受けたことが五度、むちで打たれたことが三度、石で打たれたことが一度、難船したことが三度あり、一昼夜、海上を漂ったこともあります。
幾度も旅をし、川の難、盗賊の難、同国民から受ける難、異邦人から受ける難、都市の難、荒野の難、海上の難、にせ兄弟の難に会い、労し苦しみ、たびたび眠られぬ夜を過ごし、飢え渇き、しばしば食べ物もなく、寒さに凍え、裸でいたこともありました。(第Ⅱコリント11:23~11:27抜粋)』と、書簡に書き記しています。
ここで、「ユダヤ人から三十九のむちを受けたことが五度」もあったとは驚きですが、次に書かれた「むちで打たれたことが三度」とは、ローマの官憲によるものだと思われます。
しかし、この合計八度の「むち打ち」は、他の都市においての出来事なのです。今パウロがいる場所は、エルサレムなのです。一番暴動が起きやすい場所なのです。
よって、千人隊長が言います「むち打ち」とは、全くレベルの違うものです。かつてイエス様が、十字架にかけられる直前に受けた「むち打ち刑」と同じものなのです。
尾山令仁師は、このむち打ち刑のことについて、こう説明しています。
『ローマ帝国では、「フラージェルム」と呼び、むちの先端には、獣の骨と金属片がついていた。この刑によって死ぬ者も多く、また死ななくても不具になった者も多かったのである。』と。
この時パウロは、意を決して、千人隊長に自分の身分を明かします。》