◇◆◇日々のみ言葉
2020年7月25日(土)
◎聖書箇所【マタイの福音書2章22節~23節】
2:22 しかし、アケラオが父ヘロデに代わってユダヤを治めていると聞いたので、そこに行ってとどまることを恐れた。そして、夢で戒めを受けたので、ガリラヤ地方に立ちのいた。
2:23 そして、ナザレという町に行って住んだ。これは預言者たちを通して「この方はナザレ人と呼ばれる。」と言われた事が成就するためであった。
◎ショートメッセージ
《今日の「日々のみ言葉」の聖書箇所は、非常に疑問が生じる箇所でもあります。おそらくマタイが福音書を書き記した時には、バプテスマのヨハネの誕生にまつわる経緯や、母マリヤが主イエスを懐妊した事などが、まだ明らかにはされてはいなかったのかも知れません。それゆえルカは、詳細にわたって調べ上げ、起こった出来事を時制の順に沿って、福音書と続編である使徒の働きを執筆したとも思われます。
ルカによれば、
『ところで、その六か月目に、御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女の所に来た。この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリヤと言った。(ルカの福音書1:26~1:27)』となっており、マリヤとその婚約者ヨセフは、共にナザレに住んでいたことになっています。
そして、
『その頃、全世界の住民登録をせよという勅令が、皇帝アウグストから出た。これは、クレニオがシリヤの総督であったときの最初の住民登録であった。
それで、人々はみな、登録のために、それぞれ自分の町に向かって行った。ヨセフもガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。彼は、ダビデの家系であり血筋でもあったので、身重になっているいいなずけの妻マリヤも一緒に登録するためであった。(ルカの福音書2:1~2:5)』と書かれています。
つまり、住民登録をする必要性から、彼らはベツレヘムに向かったのです。そして聖書に預言された通り、メシヤなる主イエスは、ダビデの町ベツレヘムにおいて生まれることになります。
さてマタイは、ヨセフとマリヤと幼子主イエスは、エジプトからイスラエルの地に戻って来たと、書き記していますが、まずはエルサレムを目指したと考えられます。なぜならエジプトからの帰り道にあたるからです。そして、郊外の町であるエンカレムにも寄ったと思われます。
祭司ザカリヤとマリヤの従姉妹である妻エリサベツは、ベツレヘムにおけるヘロデの残虐行為を知っていましたから、従姉妹マリヤ夫婦とその子イエスの無事を、心から心配し、神様に祈っていたはずなのです。それゆえに無事である姿を見せることは必要であったと思われます。
その時に、『しかし、アケラオが父ヘロデに代わってユダヤを治めていると聞いた』のです。
また『そこに行ってとどまることを恐れた』こととは、やはりベツレヘムに彼らの家があった事が明らかです。おそらく住民登録をする為にやって来て主イエスが生まれた後、家を手に入れた可能性は十分に考えられることです。
その家に、三博士は礼拝に訪れることになります。明日も同じ箇所からです。》