◇◆◇日々のみ言葉
2022年2月5日(土)
◎聖書箇所【マタイの福音書27章1節~2節】
27:1 さて、夜が明けると、祭司長、民の長老たち全員は、イエスを死刑にするために協議した。
27:2 それから、イエスを縛って連れ出し、総督ピラトに引き渡した。
◎ショートメッセージ
《今日から、マタイの福音書の学びも第27章に入ります。マタイの福音書も、あと残す所は、主イエスが十字架につけられて死なれる27章、そして復活される28章だけとなります。
それによって「日々のみ言葉」は、マルコの福音書、ヨハネの福音書、ルカの福音書、使徒の働き、そしてマタイの福音書と、四福音書と続編に当たる使徒の働きを一通り、細かく学んだことになるのです。何と、足かけ7年となります。
さて、「祭司長、民の長老たち全員」とは、ユダヤ最高議会のサンヘドリンのことです。しかし、この時は真夜中ですので、議員全員は集まらなかったと伝えられています。
特に祭司長たちの多くは、エリコに住んでいたからです。エリコからエルサレムまでは4キロほどの道程ですが、行きは上り、帰りは下りとなります。主イエスのたとえ話に、「良きサマリヤ人」の話がありますが、エルサレムとエリコの関係を表わしています。
『「ある人が、エルサレムからエリコへ下る道で、強盗に襲われた。強盗どもは、その人の着物をはぎとり、なぐりつけ、半殺しにして逃げて行った。
たまたま、祭司がひとり、その道を下って来たが、彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。
同じようにレビ人も、その場所に来て彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。ところが、あるサマリヤ人が、旅の途中、そこに来合わせ、彼を見てかわいそうに思い、近寄って傷にオリーブ油とぶどう酒を注いで、ほうたいをし、自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行き、介抱してやった。」(ルカ10:30~10:34抜粋)』と書かれています。
祭司とその家系であるレビ人は、エリコに多く住んでいたことが分かります。
「さて、夜が明けると、祭司長、民の長老たち全員は、イエスを死刑にするために協議した。それから、イエスを縛って連れ出し、総督ピラトに引き渡した。」
まさしく裁判とは名ばかりであって、無実の主イエスを何としても、排除しようと企み、偽りの証言のもとに、主イエスを死罪にするのです。
ユダヤ最高議会には、死刑の執行権がないように彼らは証しますが、実は律法に定められた「石打の刑」は行なわれていたのです。ステパノにしたように。
しかし、彼らには「十字架刑」に処することは出来ませんでした。なぜなら、十字架刑は、「ローマ帝国反逆罪」を犯した者が処せられるからです。
最高議会は、主イエスを自分たちの手を汚さず、異邦人であるローマ総督の手によって、死罪に処する方法を見つけ出したと言うわけです。
ここに、ユダヤ最高議会およびユダヤ人指導者たちの犯した罪の大きさが分かると言うものです。彼らは、主イエスをポンテオ・ピラトの手に渡します。》