• 2023年3月19日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き24章1節~9節】(新約聖書p.285下段右側)
    24:1 五日後、大祭司アナニアは、数人の長老たち、およびテルティロという弁護士と一緒に下って来て、パウロを総督に告訴した。
    24:2 パウロが呼び出され、テルティロが訴えを述べ始めた。「フェリクス閣下。閣下のおかげで、私たちはすばらしい平和を享受しております。また、閣下のご配慮により、この国に改革が進行しております。
    24:3 私たちは、あらゆる面で、また、いたるところでこのことを認め、心から感謝しております。
    24:4 さて、これ以上ご迷惑をおかけしないために、私たちが手短に申し上げることを、ご寛容をもってお聞きくださるようお願いいたします。
    24:5 実は、この男はまるで疫病のような人間で、世界中のユダヤ人の間に騒ぎを起こしている者であり、ナザレ人の一派の首謀者であります。
    24:6「この男は宮さえも汚そうとしましたので、私たちは彼を捕らえました。そして私たちが彼を自分たちの律法でさばこうとしたところ、
    24:7 千人隊長リシアがやって来て、力づくで彼を私たちの手から奪い、
    24:8 彼を訴える者たちに、あなたの前に来るようにと命じました。閣下ご自身で彼をお調べくだされば、私たちが彼を訴えております事柄のすべてについて、よくお分かりいただけると思います。」
    24:9 ユダヤ人たちもこの訴えに同調し、そのとおりだと主張した。

    ◎メッセージ【大祭司アナニアの告訴】
    《本日の聖書箇所には、24章7節 【本節欠如】および、後期の写本には加えられている文もあえて掲載しました。太文字がその部分となります。特に24章8節 には、大祭司アナニアが弁護士テルティロと民の長老たちを連れて、カイサリアに告訴にやって来た理由が書かれています。つまり、千人隊長クラウディウス・リシアの命令であったことが分かります。
     大祭司アナニアとは、「主は恵み深い」を意味する名前ハナヌヤのギリシヤ語形で、紀元47年~58年大祭司職にありました。しかし、親ローマ的立場の為に、紀元66年熱心党に暗殺されたと伝えられています。
     次に、弁護士テルティロとは、比較的一般的なローマ人の名前で、その演説の中で、「私たち」という言葉で語っていることから、ユダヤ人であったと思われます。当時ユダヤ人がローマ市民権を持ち、ローマ人の名を持っていたことは、よくあることでした。
     そして、ローマ総督フェリクスですが、彼は紀元52年から59年までの、ユダヤの地方総督でした。彼はもともと奴隷の身分でしたが、ローマ皇帝クラウディウスの母アントニヤに解放された兄パラが有力なゆえに、彼も自由民とされ、紀元52年には、シリヤ州総督の下にあるユダヤ地方総督になりました。特に3番目の妻ドルシラは、ヘロデ・アグリッパ1世の3人娘の一人でしたから、ユダヤ教および「ナザレの一派」については、かなり知識があったと言われています。
     弁護士テルティロの訴えは、非常におそまつなもので、具体的にパウロがどんな罪を犯したのかについて、言及されてはいません。明らかに宗教上の問題であることは明白です。 
     ところで、なぜエルサレムの実質的な権力者であった大祭司アナニアが、ユダヤの長老たちを連れて、エルサレムから100キロも離れたカイサリアに来てまで、パウロを告訴するのでしょうか。その答えは、ただ一つです。パウロが伝えています「ナザレ(人)の一派」、すなわち主イエス・キリストこそ、真の救い主、メシアだからです。
     世界にはたくさんの宗教があります。しかし、それらは単にただの宗教であって、そこには恵みも救いも何もありません。なぜなら、それらすべてが悪魔が提供した偽物だからです。
     またキリスト教の名前がついていたとしても、偽物も存在します。たとえば、エホバの証人(ものみの塔)や、統一教会などがそれに当たります。
     教会が伝えています主イエス様は、人となって来られた真の神様です。そのことが、「聖書」すなわち、一言一句誤りなき神の言葉に書かれています。
     私たちは神様の言葉を通して、また祈りを通して、父なる神様と御子イエス様、そして聖霊様と、人格と人格を持って、親しい交わりをするのです。》

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