• 2023年9月24日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【ルカの福音書1章67節~80節】(新約聖書p.109下段右側)
    1:67 さて、父親のザカリヤは聖霊に満たされて預言した。
    1:68 「ほむべきかな、イスラエルの神、主。主はその御民を顧みて、贖いをなし、
    1:69 救いの角を私たちのために、しもべダビデの家に立てられた。
    1:70 古くから、その聖なる預言者たちの口を通して語られたとおりに。
    1:71 この救いは、私たちの敵からの、私たちを憎むすべての者の手からの救いである。
    1:72 主は私たちの父祖たちにあわれみを施し、ご自分の聖なる契約を覚えておられた。
    1:73 私たちの父アブラハムに誓われた誓いを。
    1:74 主は私たちを敵の手から救い出し、恐れなく主に仕えるようにしてくださる。
    1:75 私たちのすべての日々において、 主の御前で、敬虔に、 正しく。
    1:76 幼子よ、あなたこそいと高き方の預言者と呼ばれる。主の御前を先立って行き、その道を備え、
    1:77 罪の赦しによる救いについて、神の民に、知識を与えるからである。
    1:78 これは私たちの神の深いあわれみによる。そのあわれみにより、曙の光が、いと高き所から私たちに訪れ、
    1:79 暗闇と死の陰に住んでいた者たちを照らし、私たちの足を平和の道に導く。」
    1:80 幼子は成長し、その霊は強くなり、イスラエルの民の前に公に現れる日まで荒野にいた。

    ◎メッセージ【ザカリヤの賛歌(ベネディクトゥス)】
    《御使いガブリエルはザカリヤに言いました。
    「見なさい。これらのことが起こる日まで、あなたは口がきけなくなり、話せなくなります。その時が来れば実現する私の言葉を、あなたが信じなかったからです。」
     この瞬間に、御使いの言葉は成就します。ここで一つの疑問が生じることになります。ルカは、口が聞こえなくなり話せなくなったと書き記しています。しかし、尾山先生は、ザカリヤは聾唖者にされたと言われるのです。
     つまり、話せなくなっただけではなく、耳も聞こえなくなったと言うのです。これはどのような事かと言いますと、沈黙の世界に置かれたということです。そして、ヨハネが生まれてから八日目まで、実に十ヵ月以上にもわたり、ザカリヤは全くの沈黙の世界に押し込められたことになります。そうなりますと、彼は、もはや神様と交わり、祈る事しかなくなってしまうことになります。
     書き板に「ヨハネ」と書き記した時に、彼は元に戻されます。そして、聖霊に満たされ全身全霊を持って神様を誉め讃えたのです。それが、「ザカリヤの賛歌」です。彼の賛美は、大きく分けると二つの部分から成っています。アブラハムとの約束を果たし、神の民を救って下さる神様への賛美と、その救い主に先んじて今生まれたヨハネの使命についての預言です。
     創世記によりますと、『「私は、あなたを祝福する者を祝福しあなたを呪う者をのろう。地のすべての部族は、あなたによって祝福される。」』と書かれており、アブラハムの子孫によって、地のすべての部族が祝福されること、すなわちメシアが出現することを指しています。
     そして、次は「ヨハネへの預言」と続きます。イザヤ書には、こう預言されています。『荒野で叫ぶ者の声がする。「主の道を用意せよ。荒れ地で私たちの神のために、大路をまっすぐにせよ。』と。
     伝承では、ヨハネが幼いうちに、ザカリヤとエリサベツは召され、孤児となったヨハネは、ユダヤの荒野にある「エッセネ派」の修道院に引き取られ、三十歳になるまで、そこに留まっていたと伝えられています。ラビとして立つことが許されるまでは、ヨハネも主イエスも、その働きを始めることはなく、待機していたことが分かります。物事には時があるのです。》

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