• 日々のみ言葉 2015年10月30日(金)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2015年10月30日(金)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書7章16節】

    7:16 (本文欠如)
    7:16 「聞く耳のある者は聞きなさい」

    ◎ショートメッセージ

    《『聖書には、不思議な箇所がある。とは言っても、日本語訳聖書だけかも知れないが。
     旧約聖書も、そして新約聖書にも、本来「章」と「節」は存在していなかった。それは一つの文書なのである。旧約聖書は、ヘブル語で、新約聖書はギリシャ語で書かれている。
     最初に旧約聖書に、「章」が導入されたのが今から800年ほど前である。次に新約聖書に「章」が導入されたのが、600年前であった。
     16世紀になって「印刷技術」が発達し、その時に「節」が導入された。それが1550年のことであった。

     では、不思議な箇所とはどこか。

     それは、突然に「節」が飛んでいると言うことである。そんな箇所が、聖書の中に数カ所あるのだ。

     そればかりではない。[ ]かっこづけの箇所もある。例えば、マルコの福音書16章の9節から20節と言うように。

     さて、本日の聖書箇所に進むとしよう。

    『 7:15 外側から人にはいって、人を汚すことのできる物は何もありません。人から出て来るものが、人を汚すものなのです。」
    7:17 イエスが群衆を離れて、家にはいられると、弟子たちは、このたとえについて尋ねた。(マルコの福音書7:15~7:17)』

     ご覧の通り、7:16は存在していない。

     新改訳聖書の注釈を見ると、

    【後代の写本に16節として「聞く耳のある者は聞きなさい。」を加える。】とある。

     つまり古い写本や、権威ある写本と言われているものには、この箇所が書かれていない、と言うことである。それゆえ、節を飛ばしていると言うことだ。

     しかし、この箇所において、主イエスが言われた言葉が、存在したほうが、意味がもっと分かる気がするのは、私だけであろうか。

     主イエスは、言われた、「聞く耳のある者は聞きなさい。」と。

     聖書には、4箇所、主イエスが同じことを言われたことを書き記している。

    ①マルコ4:9 そしてイエスは言われた。「聞く耳のある者は聞きなさい。」

    ②マルコ4:23 「聞く耳のある者は聞きなさい。」

    ③ルカ 8:8 「また、別の種は良い地に落ち、生え出て、百倍の実を結んだ。」イエスは、これらのことを話しながら「聞く耳のある者は聞きなさい。」と叫ばれた。

    ④ルカ 14:35 「土地にも肥やしにも役立たず、外に投げ捨てられてしまいます。聞く耳のある人は聞きなさい。」

     私たちは「耳」を持っている。当然、耳から様々な音が入って来る。「騒音」「雑音」「会話」「音楽」まさしく、今は音の洪水である。

     私たちの耳は、方向性を持っている。つまり聞きたくない音は、聞き逃し、聞きたい音だけに集中すると言うことである。実際には、多くの音の情報が耳に入り込んでいることはかわりない。
     聞きたくない音と、聞きたい音あるいは聞くべき音を判断しているのは、私たちの「脳」であり、強いて言わば、私たちの意思である。

     主イエスは、「私の語る言葉を心の中に、深く留めなさい。」と言っておられるのだ。
    そればかりではない。「聞く」と言うことは、その「聞いた言葉」に従うと言うことでもある。

    「聞く耳のある者は聞きなさい。」

     この言葉の本意は、主イエスが語られた言葉、すなわち「神の言葉」に、聞き従うことにある。

     多くの人々は、主イエスが語られた言葉を耳で聞いたとしても、それに従おうとはしない。

     聞いて従う者。その者こそが、主イエスのまことの弟子なのである。》

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