• 日々のみ言葉 2016年9月27日(火)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年9月27日(火)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書2章1節~2節】
    2:1 そのころ、全世界の住民登録をせよという勅令が、皇帝アウグストから出た。
    2:2 これは、クレニオがシリヤの総督であったときの最初の住民登録であった。

    ◎ショートメッセージ

    『今日からルカの福音書2章の学びが始まります。
    この2章には、「クリスマス」すなわち主イエス様のご降誕について詳しく書かれていいるのです。またじっくりと考えて行きたいと思います。

     さて皇帝アウグストについてですが、この名前の意味は「尊厳なる者」という意味であり、一般的にはにアウグストゥスと呼ばれています。
     最初のローマ皇帝カイザル・オクタヴィアヌスに、紀元前27年に、ローマ元老院が贈った尊称ですが、個人名としてはオクタヴィアヌスを指します。

     イエス様の誕生の時のローマ皇帝として、歴史に登場します。彼は紀元前63年に生まれ、紀元前44年、ユリウス・カイザルの暗殺と共にカイザルの養子としてローマの権力闘争の中央に躍り出たのです。
     紀元前43年にアントニウス、レピドゥスと共に三頭政治を成立させましたが、後にレピドゥスは失脚し、紀元前31年にアクティウムの海戦でアントニウスを破りました。
     そして紀元前29年ローマに凱旋し、一世紀にもおよんだローマの内乱を平定し、最初の皇帝カイザル・アウグストになったのです。紀元14年、76歳で死ぬまで、実質的な君主としてローマを支配しました。

     と言うことならば、イエス様がお生まれになられ、おそらく10代後半か、20代前半の時まで、このアウグストが、ローマの皇帝として君臨し、ユダヤ地方を支配していたことが分かります。

     「全世界」とは、ローマ帝国領を指し示します。しかしここでは、シリヤ地方を指します。

     「住民登録」とは、徴税と徴兵のために行なわれたのです。
    また「クレニオがシリヤの総督であったときの最初の住民登録」とは、歴史によりますと、紀元前6年に行なわれています。この人口調査は、その後三世紀まで、14年ごとに行なわれることとなるのです。

     問題はクレニオがシリヤの総督であったことが何時なのか、と言うことなのです。史実では、紀元後6年から9年となっているのです。ユダヤ歴史家ヨセファスは、紀元前6年に、クレニオが、人口調査を行なったことを書き記しています。なぜなら、その時にユダヤ地方が、ローマの属国になったからです。この問題は、クレニオがもっと早くからシリヤの総督として赴任していたとするならば、納得できるのです。

     しかし、もう一つの考え方が出て来ました。それは紀元6年に、一度クレニオがシリヤの総督として赴任し、紀元前6年の最初の人口調査を行なってから、一度シリヤの総督の任を解かれ、ローマ中央政府に呼び戻され、その後紀元後6年に再びシリヤの総督として赴任したとするのなら、すべての問題は解決されるのです。
     とするならば、主イエス様がお生まれになられた時は、紀元前6年となるのです。》

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