◇◆◇日々のみ言葉
2016年12月7日(水)
◎聖書箇所 【ルカの福音書5章1節~3節】
5:1 群衆がイエスに押し迫るようにして神の言葉を聞いたとき、イエスはゲネサレ湖の岸べに立っておられたが、
5:2 岸べに小舟が二そうあるのをご覧になった。漁師たちは、その舟から降りて網を洗っていた。
5:3 イエスは、そのうちの一つの、シモンの持ち舟にのり、陸から少し漕ぎ出すように頼まれた。そしてイエスはすわって、舟から群衆を教えられた。
◎ショートメッセージ
《今日から、ルカの福音書の学びも、第5章に入ります。
まずルカは、面白いことを書き記しています。それは群衆が聞いた言葉が、「神の言葉」であったと言うことです。
ルカは、実際に生きておられた時のイエス様、すなわち三年半におよぶ公生涯のイエス様に出会ったことはあるのでしょうか。聖書には書かれてはいませんが、生粋のギリシャ人であり異邦人であったルカが、ユダヤの一人の人物に興味を持つはずがありません。それゆえ、イエス様とは接点はなかったと思われるのです。
ルカは、異邦人の使徒パウロと出会い、信仰を持ったことは疑いの余地がないことです。ルカに取って、パウロはまさに恩師であり、素晴らしい導き手でありました。それゆえ、エルサレムそしてローマまで同行し、福音書の続編にあたる使徒の働きを執筆する栄誉に預かったのです。
イエス様は、確かにまことの人でしたが、同時にまことの神様でもあられたのです。そのイエス様の語られた言葉は、まさしく神の言葉であったことを、ルカは、信じ告白しています。
「ゲネサレ」とはガリラヤ湖の別名です。イエス様は、その岸辺に二そうの小舟を見つけました。漁師たちが舟から降りて、網を洗っていたのです。この漁師たちとは、シモン・ペテロとその弟アンデレ、そしてゼベタイの子ヤコブとヨハネです。
この時、すでに彼らはイエス様の弟子でしたが、まだ正業に従事していたことが分ります。彼らの正業とは、そうです。漁師なのです。シモン・ペテロには、妻と子供たち、しゅうとめ、そしてアンデレとその家族を養う義務がありました。この時点で、シモンの実の父母が、同居していたかどうかは分かりません。もしかしたら、すでに召されていたのかも知れません。
イエス様は、シモンに舟を出すように命じました。弟アンデレもすぐに従い、舟を岸から離したのです。イエス様は、シモンの舟に乗られ、岸から離れた所から群衆に教えました。おそらくご自身に差し迫って来る彼らに対し、そのような策を取らざるを得なかったことと思われます。
人々は、水辺まで押し寄せ、ある者は立ち、ある者は座して、イエス様の語られる「神の言葉」に聞き入っていたのです。
本当は、シモンと弟アンデレにして見れば、迷惑な話なのです。実は彼らは、夜通し働き続けていたからです。しかも一匹も何も取れなかったのです。疲れ切っていました。がっかりして網を洗い、家に帰って休もうと思っていた矢先のことでした。
しかし彼らは、主イエス様の指示に従いました。そしてこの後、彼らは奇蹟を体験することになります。それも「従った」からこそ、大きな恵みをいただけることになったのです。》