◇◆◇日々のみ言葉
2018年6月8日(金)
◎聖書箇所【ルカの福音書23章2節~4節】
23:2 そしてイエスについて訴え始めた。彼らは言った。「この人はわが国民を惑わし、カイザルに税金を納めることを禁じ、自分は王キリストだと言っていることがわかりました。」
23:3 するとピラトはイエスに、「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」と尋ねた。イエスは答えて、「そのとおりです。」と言われた。
23:4 ピラトは祭司長たちや群衆に、「この人には何の罪も見つからない。」と言った。
◎ショートメッセージ
《昨日から、ルカの福音書23章の学びに入っています。
イエス様は、宗教裁判を三回受けました。
一回目は、前大祭司アンナスによる尋問。
二回目は、今の大祭司カヤパによる尋問。この大祭司が、神の御子イエス様を、最後のいけにえとして捧げることになります。
三回目は、サンヘドリン議会の最終裁判。
そして法的裁判も三回受けることになります。
一回目は、ローマ総督ポンテオ・ピラトによって。
二回目は、ガリラヤ国主ヘロデ・アンティパス。この時、イエス様とユダヤの王が、初めて顔を合わせます。バプテスマのヨハネを殺した王です。
三回目は、ポンテオ・ピラトによる「過越の祭」における恩赦の裁判。民衆は大悪人バラバを釈放することを要求し、そしてその声が勝ったと聖書は証しています。
今日のみ言葉の箇所は、法的裁判の第一回目にあたり、ポンテオ・ピラトによる尋問になります。
さて夜がそろそろ明けかかる頃に、大祭司カヤパの突然の訪問を、ピラトは受けることになります。
この訴えは、カヤパ本人がピラトに伝えたことは、ほぼ間違いないことです。
「この人はわが国民を惑わし、カイザルに税金を納めることを禁じ、自分は王キリストだと言っていることがわかりました。」
この訳は、非常に丁寧な言葉が使われていますが、実際には、怒りと殺意に満ちた言葉で、カヤパはまくし立てたに違いありません。
またイエス様は、カイザルに税金を納めることを禁じてはいません。ただ「カイザルのものはカイザルに返しなさい。」と言われたのです。
ローマ帝国に税金を払いたくないのは、イエス様ではなく、大祭司を含む祭司長たちや律法学者たちなのです。
よって、この理由は偽りの証言の何ものでもありません。
ピラトは質問します。
「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」
「そのとおりです。」
イエス様は、はっきりと答えられます。
さて、紙面の関係上、また次の機会に回すことにしますが、実は、ピラトとイエス様は、この時が初対面ではないことが、公的記録「ポンテオ・ピラトの報告書」に掲載されていることが、後に分かりました。
しかしそれは聖書のみ言葉ではなく、それ故に、信ぴょう性は判断しかねますが、それでも、聖書に書かれたことが真実であることを、裏付ける貴重な資料であることには、かわりありません。
明日も同じ箇所から、さらに考えたいと思います。》