◇◆◇日々のみ言葉
2019年6月30日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き13章4節】
13:4 ふたりは聖霊に遣わされて、セルキヤに下り、そこから船でキプロスに渡った。
◎ショートメッセージ
《宣教の中心はエルサレムではなく、アンテオケに移りました。このことも、神様の先見の眼差しがあったからです。
この時から、十数年後の紀元70年にエルサレムは壊滅することになりますから、新たに中心となるべき教会を、さらに交通の便の良いアンテオケに造られたと言っても良いでしょう。
アンテオケ教会の指導者たちは、断食と祈りをして、バルナバとサウロの上に手を置き、按手してから、送り出したのです。
さて、当てもない旅ではなく、聖霊がすべての指導権を握っておられました。まず聖霊はバルナバとサウロをセルキヤに連れて行きました。
セルキヤとは、アンテオケの外港の都市で、オロンテス河口の北約8キロの、ピエリヤ山麓にあることから、同名で別の地と区別するため、「セルキヤ・ピエリヤ」と呼ばれていました。今日のトルコ領セルーキイエとして残っています。
紀元前64年に、ローマのポンペイウス皇帝により自由都市に昇格しました。そして新約時代には、東地中海の最大の港町となっていたのです。
バルナバとサウロは、この港から船でキプロス島へ向かいました。いわゆる第1次伝道旅行の始まりです。
ところで、なぜ最初の目的地がキプロス島なのでしょうか。それは、バルナバの故郷だからです。
使徒の働きによりますと、
『キプロス生まれのレビ人で、使徒たちによってバルナバ(訳すと、慰めの子)と呼ばれていたヨセフも、畑を持っていたので、それを売り、その代金を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。(使徒の働き4:36~4:37)』と書かれています。
まず始めに聖霊は、二人をバルナバの親族が住むキプロスに向かわせたのです。自分の血筋の者が救いに導かれることを願うのは、昔も今も変わりません。
またこの伝道チームのリーダーはサウロではなくバルナバでした。よって聖霊は、まずバルナバの願いに応えられたと言っても良いかも知れません。
おそらくバルナバが、生まれ故郷キプロスに戻ることは、数年どころではなく、すでに十数年の歳月が流れていたのではないでしょうか。
なぜなら、バルナバは、主イエス様の公生涯の初期の頃から、マッテヤと同じく、十二使徒に次ぐ弟子であったからです。》