• 日々のみ言葉 2019年11月4日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2019年11月4日(月)

    ◎聖書箇所【使徒の働き17章18節】
    17:18 エピクロス派とストア派の哲学者たちも幾人かいて、パウロと論じ合っていたが、その中のある者たちは、「このおしゃべりは、何を言うつもりなのか。」と言い、ほかの者たちは、「彼は外国の神々を伝えているらしい。」と言った。パウロがイエスと復活とを宣べ伝えたからである。

    ◎ショートメッセージ
    《さて、アテネでシラスとテモテを待っていたパウロは、町に偶像が溢れていることを見て、心に憤りを感じました。その怒りとは、「聖なる怒り」であったのです。
     主イエス様も、神殿の中を見て「怒り」を覚えられたことは、昨日学んだ通りです。四つの福音書から判断しますと、公生涯において最初のエルサレム巡礼の時に、「宮聖め」をなされ、受難週において、ろばの子に乗りエルサレムに入場した時に、二度目の「宮聖め」をなされたことが分かります。これを一つの記事として考える学者もいます。

     さて、パウロは、ユダヤ人たちの会堂では、そこに在住している同胞たちと、そしてギリシャ人の改宗者たちと、論じあいました。ここでも神様は、異邦人への救いの道の為に、万端の準備をされておられるのです。
     また、アゴラと呼ばれた広場では、毎日ギリシャ人やローマ人たちと論じあったと言うのです。

     エピクロス派とは、紀元前300年頃エピクロスがアテネで開いた学派で、快楽こそ人生の主要目的であると唱えました。ここから、今日快楽主義者のことを英語で「エピキュリアン」と言います。
     エピクロス学派は神々の存在を信じていましたが、この神々は人間の生活には何の関心も持たないと主張していました。

     次にストア派とは、同じく紀元前300年頃に、キプロス人ゼノンが「ストア・ポイキレー」つまり彩色柱廊で教育を始めたことから、ストア学派と呼ばれるようになったものです。
     その思想・哲学は、あらゆるものには神が宿り、一切万有は神であり、神と世界とは本質的に同一であるとする汎神論でした。すなわち、世界と神とは一つであり、人生の主要目的は、宇宙精神と一致した生活にあると唱えたのです。また禁欲的な哲学で、今日でも、禁欲主義のことを英語では「ストイズム」と言います。

     パウロがアテネに来た時には、エピクロス学派とストア学派以外にも、アカデミー学派等、哲学の学派はありましたが、パウロがここで論じた相手は、この二つの学派の哲学者たちでした。

    「このおしゃべりは、何を言うつもりなのか。」

     彼らは、パウロをあざけりましたが、この世の知恵では、神様の言葉を理解することが出来ないことを、ここでも明確に示されています。すなわち「哲学」には救いはないと言うことです。

    「彼は外国の神々を伝えているらしい。」

     このことは、パウロがイエス様と主の復活とを宣べ伝えていたからであり、つまり彼らは、「イエス」と言う神と「復活」と言う神がいる、と誤解したことが分かります。》

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