• 日々のみ言葉 2019年11月30日(土)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2019年11月30日(土)

    ◎聖書箇所【使徒の働き18章14節~16節】
    18:14 パウロが口を開こうとすると、ガリオはユダヤ人に向かってこう言った。「ユダヤ人の諸君。不正事件や悪質な犯罪のことであれば、私は当然、あなたがたの訴えを取り上げもしようが、
    18:15 あなたがたの、言葉や名称や律法に関する問題であるなら、自分たちで始末をつけるのがよかろう。私はそのようなことの裁判官にはなりたくない。」
    18:16 こうして、彼らを法廷から追い出した。

    ◎ショートメッセージ
    《コリントにおいて大事件が起きました。それはパウロに反逆したユダヤ人たちが、アカヤ州の首都コリントに在駐していたローマ地方総督ガリオに、パウロを捕らえ引いて行って、法廷に突き出したのです。

    「この人は、律法にそむいて神を拝むことを、人々に説き勧めています。」

     一年前に、ローマ皇帝クラウデオによって、ローマ市に出された「ユダヤ人追放令」の勅令を逆手に取って、総督に訴え出たと言うわけです。
     彼らは、イエス様の時と同じように、自分たちの手を汚すに、異邦人であるローマ帝国の政治的権力を借りて、パウロを何とか処刑してもらおうと考えたわけです。

     被告席に立たされたパウロが、まさに口を開いて弁明しようとした時、総督ガリオは、
    「ユダヤ人の諸君。不正事件や悪質な犯罪のことであれば、私は当然、あなたがたの訴えを取り上げもしようが、あなたがたの、言葉や名称や律法に関する問題であるなら、自分たちで始末をつけるのがよかろう。私はそのようなことの裁判官にはなりたくない。」
     と語って、彼らを法廷から追い出したのです。

     これは極めて賢明な対処であり、また見事な裁きとも言えるでしょう。おそらくガリオは、コリントに派遣される前、ローマにいた時に、クラウデオ帝が「ユダヤ人追放令」を出した理由をしっかりと把握していたからではないでしょうか。

     ここでガリオが言っています「言葉」とは、間違いなく聖書(旧約聖書)のことを指しています。
     次に「名称」とは、神の名前のことです。ユダヤ人は、唯一の神が「ヤーヴェ」であると主張し、キリスト者は、主イエス・キリストこそが「神の御子」であると主張するからです。
     まさにシモン・ペテロが言うとおりです。この御名の他には、私たちが救われれるべき名前は、人類には何一つ与えられていないからです。
     そして最後に「律法」とは、「十戒」を含むモーセ五書のことです。

     しかし総督ガリオの反応は、パリサイ人や律法学者たちの思わぬものでした。彼は、
    「自分たちで始末をつけるのがよかろう。私はそのようなことの裁判官にはなりたくない。」
     と言って、ユダヤ人指導者たちを、法廷から追い出したのです。もちろん、この後パウロもそこを後にします。》

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