• 2021年2月14日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き8章4節~8節】
    8:4 散らされた人たちは、み言葉の福音を伝えながら巡り歩いた。
    8:5 ピリポはサマリアの町に下って行き、人々にキリストを宣べ伝えた。
    8:6 群衆はピリポの話を聞き、彼が行っていたしるしを見て、彼が語ることに、そろって関心を抱くようになった。
    8:7 汚れた霊につかれた多くの人たちから、その霊が大声で叫びながら出て行き、中風の人や足の不自由な人が数多く癒やされたからである。
    8:8 その町には、大きな喜びがあった。

    ◎メッセージ【伝道者ピリポ】
    《サウロによって、エルサレム市内における大きな迫害が起こりました。若き青年であり最高法院の議員であったサウロは、自身が信じる旧約の神の為に、真の神の教会と信徒たちを迫害したのです。その為、ペンテコステの時に救われた三千人のディアスポラ(ギリシャ語を読み書き話すユダヤ人)の兄弟たちは、それぞれ自分の国に戻って行きました。
     しかし、ヘブル語を話すユダヤ人たちは、ユダヤとサマリア地方に避難して行ったのです。彼らは、ただ迫害者サウロの手から逃れるだけでなく、行く先々で福音を宣べ伝えたのです。 その中において、ピリポが登場します。十二使徒の中にも、ピリポと言う人物がおりますが、ルカは、「使徒全員がエルサレムに残った」ことを書き記していますので、よってこのピリポは、別人となります。
     エルサレム教会に、多くの信徒が増えるにつれて、一つの問題が起きました。それは、ディアスポラのやもめたちが、毎日の配給において、おろそかにされていたことです。そこで、使徒たちは弟子たち全員を呼び集めて、ディアスポラの兄弟の中から、御霊と知恵に満ちた、評判の良い七人の執事を選ばせたのです。信仰と聖霊に満ちた人ステパノ、およびピリポ、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、そしてアンティオキアの改宗者ニコラオが選ばれました。使徒の働きでは、後にピリポはカイザリヤに定住し、そこの教会の責任者となります。ところで、なぜピリポはサマリアに赴いたのでしょうか。推測ですが、御霊がピリポ導いたと言うことが真実ではないでしょうか。
     サマリアは、かつて北王国イスラエルの首都でした。アッシリアによって町は破壊されましたが、ローマ時代になって再建が始まり、本格的な再建を行なったのはヘロデ大王です。 さて、ユダヤ人はサマリア人とは、付き合うことを全くしませんでした。しかし、公生涯の初期の頃、主イエスがエルサレムからガリラヤに戻るさいに、一般的な都上りの道ではなく、サマリア経由の道を通られたことがありました。その時、ヤコブの井戸に水を汲みに来たサマリア人の女に声をかけたことがあったのです。
     主イエスとその女が会話を続けて行く中で、彼女の霊的目が開かれて行きました。
    「私は、キリストと呼ばれるメシアが来られることを知っています。その方が来られるとき、一切のことを私たちに知らせて下さるでしょう。」
    「あなたと話しているこの私がそれです。」この言葉を聞き、彼女は町に走って行き、人々に伝えました。
    「来て、見て下さい。私がしたことを、すべて私に話した人がいます。もしかすると、この方がキリストなのでしょうか。」
     この女によって、サマリアのスカルの町にリバイバルが起こされたのです。しかしこの後、再びだれ一人として、サマリアに伝道に赴く者はいませんでした。そんな折りに、ピリポが、かつての北王国イスラエルの首都サマリアに遣わされたわけです。ピリポによって、悪霊追い出しと、癒しの奇跡が行なわれ、その町に大きな喜びが訪れたのです。
     かつて主イエスは、ヤコブの井戸で出会った一人の女を通して、スカルの町にリバイバルを起こされました。そしてサウロによる迫害の後、今度はピリポを用いてサマリアの町にリバイバルを起こされたのです。大切なことは、どちらも一人の人物によって、成されたことです。私たち一人一人は、決して小さな存在ではなく、また無能で無力な者ではありません。このように、ときに主イエスは、一人の人を用いて、大きなことを成し遂げられるのです。》

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