◇◆◇日々のみ言葉
2021年4月3日(土)
◎聖書箇所【マタイの福音書27章62節~66節】
27:62 さて、次の日、すなわち備えの日の翌日、祭司長、パリサイ人たちはピラトの所に集まって、
27:63 こう言った。「閣下。あの、人をだます男がまだ生きていたとき、『自分は三日の後によみがえる。』と言っていたのを思い出しました。
27:64 ですから、三日目まで墓の番をするように命じて下さい。そうでないと、弟子たちが来て、彼を盗み出して、『死人の中からよみがえった。』と民衆に言うかもしれません。そうなると、この惑わしのほうが、前の場合より、もっとひどいことになります。」
27:65 ピラトは「番兵を出してやるから、行ってできるだけの番をさせるがよい。」と彼らに言った。
27:66 そこで、彼らは行って、石に封印をし、番兵が墓の番をした。
◎ショートメッセージ
《昨日は、カトリック教会においては『聖金曜日』と呼ばれ、主イエスが十字架に掛けられた日でした。実際問題として、毎年イースター(復活祭)の日が、変わってしまうことから、主イエスが十字架に掛けられ死なれた日も変わってしまいます。本来ならば、クリスマスが12月25日と定められているように、十字架に掛けられた日も、よみがえられた日も、一年の中のある特定の日であるはずです。
この事は、紀元325年の第1回ニカイア総会議において、復活祭は春分後の最初の満月の直後の日曜日とすると定められました。これによって、その範囲の可能性が、もっとも早ければ、春分の日の次の3月22日となり、もっとも遅いのは4月25日となるのです。2021年は、4月4日(日)がイースターとなります。
さて、土曜日がやって来ました。土曜日と言えば「安息日」です。弟子たちや主イエスに従って来た女たちは、二手に分かれてしまいましたが、その場において安息日を静かに守りました。
ところが、安息日であるにもかかわらず、守ろうとしないユダヤ人たちが存在したのです。それは祭司長たちや律法学者たちでした。
しかも彼らは単なる一般の祭司長や律法学者ではありません。ユダヤ最高議会の議員なのです。主イエスを十字架につけて、死に追いやった張本人です。
その彼らが、自分たちが定めた安息日の規定をすべて破って会議を開き、しかも異邦人であるローマ総督のもとに出向いたのです。あれほど主イエスと「安息日論争」をしたにもかかわらずに。いかに彼らが見せかけだけの宗教心であった事かが分かります。
彼らはピラトに言います。
「閣下。あの、人をだます男がまだ生きていたとき、『自分は三日の後によみがえる。』と言っていたのを思い出しました。ですから、三日目まで墓の番をするように命じ下さい。そうでないと、弟子たちが来て、彼を盗み出して、『死人の中からよみがえった。』と民衆に言うかもしれません。そうなると、この惑わしのほうが、前の場合より、もっとひどいことになります。」と。
何と、弟子たちよりも、最高議会議員であった彼らの方が、実は主イエスの復活を信じていたのです。そして彼らが要求したのは、ローマ兵によるローマ式封印の事でした。そうすれば、いかに弟子たちであっても、簡単には破ることは出来ないと考えたからです。もし封印を破れば死罪となったからです。》