◎本日の聖書箇所【マルコの福音書16章1節~9節】
16:1 さて、安息日が終わったので、マグダラのマリアとヤコブの母マリアとサロメは、イエスに油を塗りに行こうと思い、香料を買った。
16:2 そして、週の初めの日の早朝、日が昇ったころ、墓に行った。
16:3 彼女たちは、「だれが墓の入り口から石を転がしてくれるでしょうか」と話し合っていた。
16:4 ところが、目を上げると、その石が転がしてあるのが見えた。石は非常に大きかった。
16:5 墓の中に入ると、真っ白な衣をまとった青年が、右側に座っているのが見えたので、彼女たちは非常に驚いた。
16:6 青年は言った。「驚くことはありません。あなたがたは、十字架につけられたナザレ人イエスを捜しているのでしょう。あの方はよみがえられました。ここにはおられません。ご覧なさい。ここがあの方の納められていた場所です。
16:7 さあ行って、弟子たちとペテロに伝えなさい。『イエスは、あなたがたより先にガリラヤへ行かれます。前に言われたとおり、そこでお会いできます』と。」
16:8 彼女たちは墓を出て、そこから逃げ去った。震え上がり、気も動転していたからである。そしてだれにも何も言わなかった。恐ろしかったからである。〔彼女たちは、命じられたすべてのことを、ペテロとその仲間たちに短く伝えた。その後、イエスご自身が彼らを通して、きよく朽ちることのない永遠の救いの宣言を、日の昇るところから日の沈むところまで送られた。アーメン。〕
16:9 〔さて、週の初めの日の朝早く、よみがえったイエスは、最初にマグダラのマリアにご自分を現された。彼女は、かつて七つの悪霊をイエスに追い出してもらった人である。」
◎メッセージ【週の初めの日の早朝に】
《今日はイースターです。主イエスが十字架から三日目によみがえられた記念すべき日です。イースターは、移動する祝日となっています。この事は、紀元325年の第1回ニカイア総会議において、復活祭は春分後の最初の満月の直後の日曜日とすると定められたからです
さて安息日は、前日の午後6時には終わり週の初めの日が始まります。その時、いっせいに店が開きます。この時に、女たちは主イエスの遺体に塗る香油と香料を買い求めたのです。
そして明け方早く、マグダラのマリア、ヨハンナ、ヤコブの母マリア、とサロメは、墓に向かいます。彼女たちは、足早に歩きながら、「だれが墓の入り口から石を転がしてくれるでしょうか」と話し合っていました。
しかし、この時すでに、二人の御使いが天から降りて来て、ローマ兵の見ている前で、墓の入り口をふさいでいた重さ200キロの丸い石を足で蹴っ飛ばして転がしていたのです。女たちが到着した時には、見張りのローマ兵たちが逃げ出したあとだったのです。
さて、マルコは16章の別の追加文において、はっきりと『週の初めの日の朝早く、よみがえったイエスは、最初にマグダラのマリアにご自分を現された』こと書き記しています。
またヨハネは、後にその時の詳細について書き記しています。よって主イエスが復活され、最初に姿を見せたのは「マグダラのマリア」であることは、疑いのない事実です。
さて、御使いの伝言に目を向けて見ましょう。
「あなたがたは、十字架につけられたナザレ人イエスを捜しているのでしょう。あの方はよみがえられました。ここにはおられません。ご覧なさい。ここがあの方の納められていた場所です。さあ行って、弟子たちとペテロに伝えなさい。『イエスは、あなたがたより先にガリラヤへ行かれます。前に言われた通り、そこでお会いできます』と。」
「前に言われたとおり」とは、最後の晩餐後、ゲッセネマに向かわれる時に、主イエスが弟子たちに言われたことです。
『「あなたがたはみな、今夜私につまずきます。『私は羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散らされる』と書いてあるからです。しかし私は、よみがえった後、あなたがたより先にガリラヤへ行きます。」』
御使いの伝言を伝える為に、女たちは使徒たちの所に急ぎます。しかし、この時にはまだ誰も、よみがえられた主にはお会いしていないのです。
実は、使徒たちはゲッセネマにおいて二手に分かれたのです。捕らえられた主イエスのあとに付いて行ったのはヨハネとペテロの二人です。主イエスに付き従っていた女たちも十字架と埋葬まで同行します。しかし、残った九人の使徒と他の弟子たちは、ベタニアのマルタ姉妹と弟ラザロの家に逃げ隠れたのです。
ゼベタイの家には、妻サロメとマグダラのマリアが報告に向かいます。そしてベタニアには、ヤコブの母マリアとヨハンナと他の女たちが向かったのです。
マグダラのマリアはゼベダイの家にいるペテロとヨハネに報告します。するとペテロとヨハネは墓に走って行きます。彼女はなぜかその後を追いかけるのです。そして園の墓において、彼女は主にお会いします。またペテロは、その帰り道において主とお会いするのです。
また、マタイの並行記事には、このように書き記されています。
『すると見よ、イエスが「おはよう」と言って彼女たちの前に現れた。彼女たちは近寄ってその足を抱き、イエスを拝した。イエスは言われた。「恐れることはありません。行って、私の兄弟たちに、ガリラヤに行くように言いなさい。そこで私に会えます。」』と。これはベタニアに伝言に向かった女たちに現われたことなのです。
マグダラのマリアと女たちは、御使いの伝言を受けただけでなく、本当によみがえられ生きておられる主イエスにお会いしたのです。よって彼女たちの証しはまさに真実です。
しかし、使徒たちには、それはたわごとのように思われたのです。それだからこそ、主イエスは、昇天される前に信じなかった使徒たちを叱りつけるのです。
『その後イエスは、十一人が食卓に着いている所に現れ彼らの不信仰と頑なな心をお責めになった。よみがえられたイエスを見た人たちの言うことを、彼らが信じなかったからである。』
この事から、いかに私たちが不信仰な者であるのか、主イエスは教えておられます。主は、十字架に掛かられ死んで下さいました。しかし預言通り三日目によみがえられたのです。あなたはこの事を本当に、真剣に信じているのでしょうか。
「イエス・キリストは、昨日も今日も、とこしえに変わることがありません。」ハレルヤ!》