◎本日の聖書箇所【使徒の働き9章32節~35節】
9:32 さて、ペテロがあらゆるところを巡回していたときのことであった。彼は、リダに住む聖徒たちのところにも下って行った。
9:33 そこで彼は、アイネアという名で、八年間床についている人に出会った。彼は中風であった。
9:34 ペテロは彼に言った。「アイネア、イエス・キリストがあなたを癒やしてくださいます。立ち上がりなさい。そして自分で床を整えなさい。」すると、彼はただちに立ち上がった。
9:35 リダとシャロンに住む人々はみなアイネアを見て、主に立ち返った。
◎メッセージ【アイネアのいやし】
《さてルカは、「ペテロがあらゆるところを巡回していたときのことであった。」と前置きをしていますが、この頃は、サウロの迫害によって、多くのディアスポラのユダヤ人の信徒が、祖国に戻っており、そこに教会を建てたのです。そしてそれまでは、二人一組になって、巡回していた使徒たちは、もはや物理的にローマ帝国内やユダヤ地方の新たな教会を回ることが難しくなってしまったのです。それで、十二使徒はそれぞれが、新たにチームを編成して、巡回伝道をしていたわけです。
この時ペテロは、通訳者ヨハネ・マルコと、妻と共に伝道していたのではないでしょうか。パウロは、書簡に書き記しています。
『私たちには、ほかの使徒たち、主の兄弟たちや、ケファのように、信者である妻を連れて歩く権利がないのですか。』と。
さて、シモン・ペテロの一行は、リダにあります主の教会を訪ねた時、会堂に、アイネアと言う名で、中風で八年間も床についている人に出会ったのです。
この時、ペテロの脳裏にあることが鮮明に思い起こされたのです。それは、彼が忘れもしない出来事で、「カペナウムの家」にて行なわれた主イエスの奇跡です。すなわち、四人の人に担がれ屋根を壊して吊り下げられた中風の人のいやしでした。主イエスは彼に言われました。「あなたに言う。起きなさい。寝床を担いで、家に帰りなさい。」と。ペテロは言います。「アイネア、イエス・キリストがあなたを癒やして下さいます。立ち上がりなさい。そして自分で床を整えなさい。」と。
すると、彼はただちに立ち上がったのです。リダとシャロンに住む人々は皆、彼が八年間も寝たきりであったことを知っています。そのアイネアが歩いています。飛び跳ねています。それを目撃した人々に、リバイバルが起こったとしても決して不思議ではないのです。
ここに、さらなる大きな群れが誕生したのです。シャロンとは、その地方一帯の名前です。そして、ルダはその南端の町です。すなわちリダを中心として、リバイバルはその地方全体に及んだことになります。何と素晴らしいことでしょうか。
いやしは、確かに素晴らしい奇跡です。アイネアのいやしがあったからこそ、この町にリバイバルがやって来ました。しかし、いやしと魂の救いとは別のものなのです。
一番の奇跡は人が救われることです。そして、霊が新しく生まれかわり、永遠の命が与えられ、魂の傷がいやされることです。真の平安を得ることなのです。幸い私たちは、それを持っています。そして、一人でも多くの日本の人々が、この無償の贈り物を受け取って欲しいと願っています。》