• 日々のみ言葉 2021年7月17日(土)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2021年7月17日(土)

    ◎聖書箇所【マタイの福音書16章20節】
    16:20 そのとき、イエスは、ご自分がキリストであることを誰にも言ってはならない、と弟子たちを戒められた。

    ◎ショートメッセージ
    《主イエスは、弟子たちに質問しました。

    「人々は人の子を誰だと言っていますか。」
    「バプテスマのヨハネだと言う人もあり、エリヤだと言う人もあります。また他の人たちはエレミヤだとか、また預言者のひとりだとも言っています。」
    「あなたがたは、私を誰だと言いますか。」
    「あなたは、生ける神の御子キリストです。」
    「バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいます私の父です。
     では私もあなたに言います。あなたはペテロです。私はこの岩の上に私の教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。
     私は、あなたに天の御国のかぎを上げます。何でもあなたが地上でつなぐなら、それは天においてもつながれており、あなたが地上で解くなら、それは天においても解かれています。」

     ピリポ・カイザリアにおいて、この時、初めて主イエスはご自身こそが、旧約聖書に預言されたメシアであることを、弟子たちに明らかにされたのです。
     何度も書き記していますが、「キリスト」とはギリシャ語です。ヘブル語「メシア」のギリシャ語音読みの言葉です。新約聖書は、古代ギリシャ語で書かれていますが、主イエスも弟子たちも、この時の会話は、すべて当時のパレスチナの公用語であるアラム語でした。

     さて、なぜ主イエスは、ご自身が「キリスト」であることを、誰にも言ってはならないと、厳しく弟子たちを戒められたのでしょうか。

     それは、当時のユダヤ人たちは、聖書に預言されたメシアは、ローマ帝国からイスラエルを解放してくれる政治的かつ軍事的メシアとして考えていたからです。このことは、一般のユダヤ人だけではなく、十二使徒や他の弟子たちも同じです。

     よって、彼らがその事を他の者たちに話したとしたら、主イエスは、政治的メシアとして、あるいは、ダビデに次ぐイスラエルの王として担ぎ出され、武力的勢力の旗印にされてしまう危険性があったからです。

     また、十二使徒たちには、主イエスが、十字架と復活の御わざによる霊的メシアであることが、まだ隠されており、主イエスがゲッセマネの園において、ローマ兵によって捕らえられるその時までは、彼らは政治的メシアを疑うことは有り得なかったのです。
     しかも彼らは、何とよみがえられてから昇天されるその時にも、まだ主イエスの成された御わざが、理解出来ていませんでした。それゆえ、彼らはこう聞いたのです。

    「主よ。今こそ、イスラエルのために国を再興して下さるのですか。」と。》

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