◇◆◇日々のみ言葉
2021年10月6日(水)
◎聖書箇所【マタイの福音書21章12節~13節】
21:12 それから、イエスは宮にはいって、宮の中で売り買いする者たちをみな追い出し、両替人の台や、鳩を売る者たちの腰掛けを倒された。
21:13 そして彼らに言われた。「『私の家は祈りの家と呼ばれる。』と書いてある。それなのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしている。」
◎ショートメッセージ
《この記事は、三つの共観福音書に記載されています。すなわち、しゅろの日曜日に、ろばの子に乗って、城壁の門を通ってエルサレムに入場し、そして神殿の異邦人の庭に行かれます。そしてそこで、主イエスは「宮清め」をなされるのです。
しかし、ヨハネは、第四福音書に次のような記事を載せています。
『ユダヤ人の過越の祭りが近づき、イエスはエルサレムに上られた。そして、宮の中に、牛や羊や鳩を売る者たちと両替人たちがすわっているのをご覧になり、細なわでむちを作って、羊も牛もみな、宮から追い出し、両替人の金を散らし、その台を倒し、また、鳩を売る者に言われた。
「それをここから持って行け。私の父の家を商売の家としてはならない。」
弟子たちは、「あなたの家を思う熱心が私を食い尽くす。」と書いてあるのを思い起こした。(ヨハネの福音書2:13~2:17)』と、書かれています。
この出来事は、公生涯初期の頃の事です。しかも、最初の奇跡のしるしである、カナの婚宴において「水を葡萄酒に変える」奇跡の後のことになります。このしるしの後、弟子たちとご自身の家族と共に、一度カペナウムに戻り、それから弟子たちを率いて、エルサレムの「過越の祭」に巡礼されたのです。
よって、主イエスによる「宮清め」は、公生涯初期と公生涯最後における場合と、二回にわたって行なわれたことが分かります。マタイ、マルコ、ルカに記載されている「宮清め」は後者に当たります。
なぜ二回にわたって主イエスは、「宮清め」をなされたのでしょうか。最初の時には、まだ十二弟子はそろっておらず、おそらく半数(シモン、アンデレ、ヤコブ、ヨセフ、ピリポ、バルトロマイの六名)であった可能性があります。しかし、彼らの為に、ご自身が誰であるのかを明らかにされたのではないでしょうか。
そして二回目は、まさに「メシア」として、そして「神様」として、旧約聖書に預言された通りに、おおやけに入場されたことによって、今度は最高議会に対して、またすべてのユダヤ人に対して、ご自身を明らかにされたのです。
ここでは、はっきりと「私の家」と言われています。つまり、大祭司、祭司長や祭司たちが礼拝している対象である神様であることを示されたのです。》