◎本日の聖書箇所【使徒の働き13章26節~37節】(新約p.261上段右側)
13:26 アブラハムの子孫である兄弟たち、ならびに、あなたがたのうちの神を恐れる方々。この救いの言葉は、私たちに送られたのです。
13:27 エルサレムに住む人々とその指導者たちは、このイエスを認めず、また安息日ごとに読まれる預言者たちの言葉を理解せず、イエスを罪に定めて、預言を成就させました。
13:28 そして、死に値する罪が何も見出せなかったのに、イエスを殺すことをピラトに求めたのです。
13:29 こうして、彼らはイエスについて書かれていることをすべて成し終えた後、イエスを木から降ろして、墓に納めました。
13:30 しかし、神はイエスを死者の中からよみがえらせました。
13:31 イエスは、ご自分と一緒にガリラヤからエルサレムに上った人たちに、何日にもわたって現れました。その人たちが今、この民に対してイエスの証人となっています。
13:32 私たちもあなたがたに、神が父祖たちに約束された福音を宣べ伝えています。
13:33 神はイエスをよみがえらせ、彼らの子孫である私たちにその約束を成就してくださいました。詩篇の第二篇に、『あなたは私の子。私が今日、あなたを生んだ』と書かれているとおりです。
13:34 そして、神がイエスを死者の中からよみがえらせて、もはや朽ちて滅びることがない方とされたことについては、こう言っておられました。『私はダビデへの確かで真実な約束を、あなたがたに与える。』
13:35 ですから、ほかの箇所でもこう言っておられます。『あなたは、あなたにある敬虔な者に滅びをお見せになりません。』
13:36 ダビデは、彼の生きた時代に神のみ心に仕えた後、死んで先祖たちの仲間に加えられ、朽ちて滅びることになりました。
13:37 しかし、神がよみがえらせた方は、朽ちて滅びることがありませんでした。
◎メッセージ【パウロのメッセージそのⅡ】
《先週に引き続き、パウロがピシディアのアンティオキアの会堂にて、話したメッセージの二回目となります。前半は導入部分で、この中間部においては、福音の核心とも言うべき、主イエス・キリストの復活について、聴衆に迫ります。
「エルサレムに住む人々とその指導者たち」とは、正統的なユダヤ人たちと最高議会のことです。
「イエスを認めず、また安息日ごとに読まれる預言者たちの言葉を理解せず、イエスを罪に定めて、預言を成就させ」たとは、イザヤ書53章における「悲しみのメシア預言」を指し示します。
「そして、死に値する罪が何も見出せなかったのに、イエスを殺すことをピラトに求めた」ことは、彼らの最大の罪をここで明らかにしています。
特に、律法では、「木にかけられた者は神に呪われた者」とされており、主イエスは、まさにその者として十字架にかけられたのです。パウロは、ここであえて「十字架」とは言わず「木」と言っていますことは、そのことを明確にしているからです。
また「墓」に納めたと言うことは、主イエスが本当に死なれたことを意味しています。そして、いよいよ、主イエス・キリストの福音の真理を語ります。
「しかし、神はイエスを死者の中からよみがえらせました。」
これが希望です。これが福音であり、良き知らせなのです。主イエスの復活こそ勝利だからです。
次にパウロは、「イエスは、ご自分と一緒にガリラヤからエルサレムに上った人たちに、何日にもわたって現われ」たと証ししています。
主は四十日間、生きているお姿を、特に弟子たちに多く現わされました。そして彼らが、復活の証人となっていることを、パウロは述べています。
そして、ここから旧約聖書のみ言葉を引用し、主イエスこそが、約束された「メシア」であることを解き明かします。
詩篇の第二篇から、『あなたは私の子。私が今日、あなたを生んだ』と。すなわち、主イエスは、神の御子であると言うことです。
またイザヤ書から、『私はダビデへの確かで真実な約束を、あなたがたに与える。』と。主イエスはダビデの子孫であることを証ししています。
そして、『あなたは、あなたにある敬虔な者に滅びをお見せになりません。』と。主イエスが復活された後、栄光の体が与えられたことを述べているのです。
また、主イエスと同じように、主を信じる者にも、よみがえりと栄光の体が与えられることを述べています。
主イエスはよみがえられました。そして今も生きておられます。主は、悪魔の最大かつ最後の武器である「死」をも打ち破られたのです。
主イエスを信じる私たちには、「永遠のいのち」が与えられています。この贈り物を、多くの人々に届ける役割も、私たちには与えられています。》