• 2022年2月6日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き14章8節~18節】(新約聖書p.263上段左側)
    14:8 さてリステラで、足の不自由な人が座っていた。彼は生まれつき足が動かず、これまで一度も歩いたことがなかった。
    14:9 彼はパウロの話すことに耳を傾けていた。パウロは彼をじっと見つめ、癒やされるにふさわしい信仰があるのを見て、
    14:10 大声で「自分の足で、まっすぐに立ちなさい」と言った。すると彼は飛び上がり、歩き出した。
    14:11 群衆はパウロが行ったことを見て、声を張り上げ、リカオニア語で「神々が人間の姿をとって、私たちのところにお下りになった」と言った。
    14:12 そして、バルナバをゼウスと呼び、パウロがおもに話す人だったことから、パウロをヘルメスと呼んだ。
    14:13 すると、町の入り口にあるゼウス神殿の祭司が、雄牛数頭と花輪を門のところに持って来て、群衆と一緒にいけにえを献げようとした。
    14:14 これを聞いた使徒たち、バルナバとパウロは、衣を裂いて群衆の中に飛び込んで行き、叫んだ。
    14:15 「皆さん、どうしてこんなことをするのですか。私たちもあなたがたと同じ人間です。そして、あなたがたがこのような空しいことから離れて、天と地と海、またそれらの中のすべてのものを造られた生ける神に立ち返るように、福音を宣べ伝えているのです。
    14:16 神は、過ぎ去った時代には、あらゆる国の人々がそれぞれ自分の道を歩むままにしておられました。
    14:17 それでも、ご自分を証ししないでおられたのではありません。あなたがたに天からの雨と実りの季節を与え、食物と喜びであなたがたの心を満たすなど、恵みを施しておられたのです。」
    14:18 こう言って二人は、群衆が自分たちにいけにえを献げるのを、かろうじてやめさせた。

    ◎メッセージ【リステラにおいて】
    《使徒の働きに戻ります。パウロとバルナバの二人はイコニオンから逃れ、リカオニアの町であるリステラにやって来ました。リステラとは、小アジヤ南部、南ガラテヤのルカオニヤ地方の町で、イコニオムの南西約40キロにあります。
     町は丘の上にあり、肥沃な平原に囲まれ、小さな2本の川が町の近くを流れていました。この頃の町の人口構成は、少数の軍人貴族のローマ人が支配階級を占め、教養のあるギリシャ人が第2の階層をなし、大半は一般の無教養なルカオニヤ人が占めていたとあります。
     さて、リステラの門のある広場に一人の「足の不自由な人」が置かれていました。この時、パウロとバルナバは、広場において、集まって来た群衆に「神の言葉」を語っていたのです。その「足の不自由な人」は、パウロの語るみ言葉に聞き入っていました。パウロは彼をじっと見つめ、癒されるにふさわしい信仰があることを知って、彼に命じました。
    「自分の足で、まっすぐに立ちなさい。」
     ところで、これと同じような事が、かつてエルサレムの美しの門で起こった事があります。それは、シモン・ペテロとヨハネが、午後三時の祈りに宮に上って行った時の事です。生まれつき足の不自由な人が運ばれて来ました。ペテロは、その人を見つめて言いました。
    「私たちを見なさい。金銀は私にはない。しかし、私にあるものをあげよう。ナザレのイエスの名によって立ち上がり、歩きなさい。」
     するとたちまち、彼の足とくるぶしが強くなり、躍り上がって立ち、歩き出したのです。パウロはその事を、エルサレムにおいてペテロから聞き、知っていたに違いありません。
     さて、その奇跡を見ていた群衆は、声を張り上げて「神々が人間の姿をとって、私たちの所にお下りになった。」と、ゼウス神殿の祭司と共に、雄牛と花輪を門の所に持って来て、いけにえを献げようとしたのです。パウロとバルナバは、衣を裂き、何とかしてその行ないをやめさせます。
     しかし、生まれつき歩いたことのない人のいやしの奇跡を見、また神の言葉を聞き、多くの魂が救われたことは間違いありません。特にテモテの祖母ロイスと母ユニケ、そしてその息子であり、やがてパウロの愛弟子となったテモテが救われることになるのです。
     さて人々は、何を誤解したのでしょうか。それは、見えないものよりも、見えるものに目を留めたと言うことです。大切な事は、パウロとバルナバの背後におられる主イエスと、聖霊なるお方なのです。この出来事の後、二人は、かつてペテロとヨハネが最高議会において弁明したように、誰の御名によって奇跡が起こったのか、教えたと思われます。》

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