◇◆◇日々のみ言葉
2022年2月14日(月)
◎聖書箇所【マタイの福音書27章19節】
27:19 また、ピラトが裁判の席に着いていたとき、彼の妻が彼のもとに人をやって言わせた。「あの正しい人にはかかわり合わないで下さい。ゆうべ、私は夢で、あの人のことで苦しいめに会いましたから。」
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からとなります。
イエス・キリストの時代、ローマ帝国がパレスチナに駐在させていた5代目の行政長官もしくは総督とも呼ばれるポンテオ・ピラトは、紀元26年から36年まで、この地位にありました。よって、主イエスの十字架は、この10年間の中に起こった出来事であることは言うまでもありません。その在任期間の前半であったことが、有力視されています。
さて、ポンテオ・ピラトの父は、皇帝アウグストに仕えたローマの将軍で、戦場で偉功ををたて、ピルムという勲章を授与されました。彼の家名のピラトというのは、そこから称するものとなったと伝えられています。
ピラトとは、「槍を武装する者」と言う意味です。息子のルキオ・ポンテオ・ピラトは、ゲルマニアの地で軍人として勇名をはせ、ローマ市に帰ると、クラウディア・プロクラと言う婦人に会います。この時クラウディアは16歳ぐらいでした。クラウディアはユリアと言う婦人の末娘で、ユリアはカイザル・アウグスト帝の娘でした。すなわちアウグストの孫娘にあたります。ポンテオ・ピラトは彼女と結婚した為に、皇族の一族に加わることになります。
その結婚式の当日、皇帝テベリウスは、彼をユダヤの総督に任じたのです。よって、この場面の時に登場するピラトの妻クラウディア・プロクラは、まだ20歳になっていないことになります。もし、交際期間が数年あったとしても、クラウディアは20歳台の前半と言うことになります。
また、彼女は、ユダヤ教改宗者と言われています。それゆえに、神様が彼女にご介入されたとも言えます。
「あの正しい人にはかかわり合わないで下さい。ゆうべ、私は夢で、あの人のことで苦しいめに会いましたから。」
ここでクラウディアが、言っています「正しい人」とは、紛れもなく主イエス・キリストのことです。彼女が主イエスと直接に面識があったかどうかは、分かりかねません。
しかし、聖霊様が、彼女に夢を通して教えられたことは間違いないことです。なぜなら、このことによって裁かれるのは、夫のポンテオ・ピラトだけでなく、妻である自分自身でもあったからです。
紀元36年に、ポンテオ・ピラトとクラウディア・プロクラ夫妻は、ユダヤ人の指導者によって皇帝に直訴され、追放されることになります。そして伝承では、やがて追放された場所で没したと言われています。死因は不明です。》