• 2022年5月8日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き16章16節~22節】(新約聖書p.268上段右側)
    16:16 さて、祈り場に行く途中のことであった。私たちは占いの霊につかれた若い女奴隷に出会った。この女は占いをして、主人たちに多くの利益を得させていた。
    16:17 彼女はパウロや私たちの後について来て、「この人たちは、いと高き神のしもべたちで、救いの道をあなたがたに宣べ伝えています」と叫び続けた。
    16:18 何日もこんなことをするので、困り果てたパウロは、振り向いてその霊に、「イエス・キリストの名によっておまえに命じる。この女から出て行け」と言った。すると、ただちに霊は出て行った。
    16:19 彼女の主人たちは、金儲けする望みがなくなったのを見て、パウロとシラスを捕らえ、広場の役人たちのところに引き立てて行った。
    16:20 そして、二人を長官たちの前に引き出して言った。「この者たちはユダヤ人で、私たちの町をかき乱し、
    16:21 ローマ人である私たちが、受け入れることも行なうことも許されていない風習を宣伝しております。」
    16:22 群衆も二人に反対して立ったので、長官たちは、彼らの衣をはぎ取ってむちで打つように命じた。

    ◎メッセージ【パウロとシラスと占い女】
    《パウロとシラスの一行は、ピリピ伝道の拠点として、紫布の商人リディアの家に寝泊まりすることになりました。おそらく、今日の場面は、リディアとその家族がバプテスマを受けた、その一週間後のことだと思われます。
     次の安息日に、再びパウロ一行が、門の外の川岸の祈り場に行く時のことでした。すると、一人の占い女が、パウロ一行の後に付いて来たのです。「この女は占いをして主人たちに多くの利益を得させていた」と書かれていますから、かなりの的中率であったようです。最も「占いの霊」とは、悪霊であり、神様はイスラエルに対し、はっきりと禁じておられます。
     申命記によりますと、『あなたのうちに、占いをする者、卜者、まじない師、呪術者、呪文を唱える者、霊媒をする者、口寄せ、死者に伺いを立てる者があってはならない。』と命じています。
     さて、占いの霊につかれた若い女奴隷は、パウロや私たちの後について来て、「この人たちは、いと高き神のしもべたちで救いの道をあなたがたに宣べ伝えています」と、何日も叫び続けたと言うのです。
     悪魔・悪霊は心底からの嘘つきですが、時にはこのように真実を語る時があるようです。しかし、この告白は本心からではありません。あえて真実を言うことを通して伝道の働きを邪魔することが目的なのです。
     公生涯の初期のことです。かつて主イエス様は、カペナウムにおいて、多くの病人をいやされ、また悪霊を追い出されたことがありました。
     ルカによりますと、『悪霊どもも、「あなたこそ神の子です」と叫びながら、多くの人から出て行った。イエスは悪霊どもを叱って、ものを言うのをお許しにならなかった。イエスがキリストであることを、彼らが知っていたからである。』と書かれています。
     ここでは、悪霊が主イエスがキリストであることを知っていた事実が書かれているのです。 パウロは、「イエス・キリストの名によっておまえに命じる。この女から出て行け」と命じます。すると、「占いの霊」は出て行きます。ローマ人の主人たちは金儲けする望みがなくなり、パウロとシラスを捕らえ、役人たちの所に引き立てて行き、二人を長官たちの前に引き出します。このあと彼らは牢に繋がれてしまうのです。
     もしこの時に、二人がローマ市民であったことを打ち明けていれば、すぐにも釈放されたに違いありません。しかし、二人は申し出ようとはせずに、むち打ちの刑を受けます。この状況の背後には、主が働いており、すべては、監獄の牢番とその家族が救われる為でした。ここでパウロは、素晴らしい「奥義」を身を持って体験することになります。
    『神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことが共に働いて益となることを、私たちは知っています。』ことを。》

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