• 2022年7月24日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き18章12節~18節】(新約聖書p.272下段右側)
    18:12 ところが、ガリオがアカイアの地方総督であったとき、ユダヤ人たちは一斉にパウロに反抗して立ち上がり、彼を法廷に引いて行って、
    18:13 「この人は、律法に反するやり方で神を拝むよう、人々をそそのかしています」と言った。
    18:14 パウロが口を開こうとすると、ガリオはユダヤ人に向かって言った。「ユダヤ人の諸君。不正な行為や悪質な犯罪のことであれば、私は当然あなたがたの訴えを取り上げるが、
    18:15 言葉や名称やあなたがたの律法に関する問題であれば、自分たちで解決するがよい。私はそのようなことの裁判官になりたくはない。」
    18:16 そうして彼らを法廷から追い出した。
    18:17 そこで皆は会堂司ソステネを捕らえ、法廷の前で打ちたたいた。ガリオは、そのようなことは少しも気にしなかった。
    18:18 パウロは、なおしばらく滞在してから、兄弟たちに別れを告げて、シリアへ向けて船で出発した。プリスキラとアキラも同行した。パウロは誓願を立てていたので、ケンクレアで髪を剃った。

    ◎メッセージ【コリント伝道の終わり】
    《主イエス様は、不品行の町コリントにおいて、ご自身の教会を建て上げるべく、様々な付箋を用意しておられました。その為には、当時の世界において、絶大な権力を持っていたローマ皇帝をも用いられたのです。「ユダヤ人退去命令」も、その背後には主イエス様がおられたと思われます。それゆえ、プリスキラとアキラ夫婦は、パウロがコリントを訪れる約一年前に、すでにコリントに派遣されていたのです。そして、主イエス様のご計画通りに、ユダヤ人の会堂において出会うことになります。この事実から、世界の鍵を握っているのは、やはり主イエス様であることが分かります。
     さて、ローマ書18章11節には、『 そこで、パウロは一年六か月の間腰を据えて、彼らの間で神の言葉を教え続けた。』と書かれていますが、これは結果論的に書かれています。
     パウロは、コリントでの働きが一年六ヶ月に及ぶとは思っていなかったはずです。主イエス様は、コリント伝道をパウロとシラスとテモテ、そしてプリスキラとアキラ夫婦を用いて、始められましたが、その終わりも、ご自身で定めていたのです。今日の聖書箇所が、その場面になります。
     コリントとは、ローマ帝国アカヤ州の首都に当たります。州の首都には、必ず地方提督が派遣され常駐します。おそらくガリオは、紀元50年、パウロがコリントにやって来てから一年数ヶ月後にコリントに赴任したのではないでしょうか。
     新しい地方総督が着任した機会に、日頃ねたみに燃えていた多くのユダヤ人たちが、パウロを捕らえ、裁判にかけようとして、法廷に引きずり込んだのです。
    「この人は、律法に反するやり方で神を拝むよう、人々をそそのかしています」  
    「ユダヤ人の諸君。不正な行為や悪質な犯罪のことであれば、私は当然あなたがたの訴えを取り上げるが、言葉や名称やあなたがたの律法に関する問題であれば、自分たちで解決するがよい。私はそのようなことの裁判官になりたくはない。」と、ガリオは突っぱねます。
     よって、仕方なく彼らはパウロを懲らしめようとしましたが、クリスポの後継者で会堂管理人ソステネが、何かの拍子で逃がしてしまったと思われます。もちろんこれは、主イエス様のパウロに対する約束であり奇跡です。そこで人々は、怒りの矛先をソステネにぶつけ、彼らはソステネを捕らえ打ちたたきます。
     第Ⅰコリントには、パウロと共に差出人として、ソステネの名が書かれていますが、この事件の後に、彼はクリスポの後を追って回心し、パウロと共にエペソに赴いたことになると思われます。
     そして、ついにパウロ一行がコリントを立ち去る時がやって来ました。一年六か月と言う期間は、主が決めておられました。以前、コリントを去ろうとした時に、主が夢を通してパウロに幻を与えました。
    「恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。私があなたと共にいるので、あなたを襲って危害を加える者はいない。この町には、私の民がたくさんいるのだから。」
     パウロ一行は、まずコリントの港町ケンクレヤに行きます。乗船する前に、「パウロは、誓願を立てていたので、ケンクレアで髪を剃った」とも書かれています。これは「ナジル人」の誓願のことです。パウロは、コリント伝道中に、主が幻で言われたことが成就する為に、この誓願を立てたのです。そして主の約束が成就した時、彼は髪を剃って、燃やしたのです。》

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