◎本日の聖書箇所【使徒の働き20章1節~6節】(新約聖書p.276上段右側)
20:1 騒ぎが収まると、パウロは弟子たちを呼び集めて励まし、別れを告げ、マケドニアに向けて出発した。
20:2 そして、その地方を通り、多くの言葉をもって弟子たちを励まし、ギリシアに来て、
20:3 そこで三か月を過ごした。そして、シリアに向けて船出しようとしていたときに、パウロに対するユダヤ人の陰謀があったため、彼はマケドニアを通って帰ることにした。
20:4 彼に同行していたのは、ピロの子であるベレア人ソパテロ、テサロニケ人のアリスタルコとセクンド、デルベ人のガイオ、テモテ、アジア人のティキコとトロフィモであった。
20:5 この人たちは先に行って、トロアスで私たちを待っていた。
20:6 私たちは、種なしパンの祭りの後にピリピから船出した。五日のうちに、トロアスにいる彼らのところに行き、そこで七日間滞在した。
◎メッセージ【エペソからコリントへ】
《銀細工人デメテリオによる騒乱が切っ掛けとなり、パウロはエペソを離れることを決意します。その時、エペソ教会の弟子たちを呼び集めて、励ましたとあります。それでは、具体的にパウロは何を語ったのでしょうか。聖書には、詳しくその事については書かれてはいませんが、真の神の言葉である「主イエスが語られた言葉と教え」ではないでしょうか。
主は弟子たちにこのように言われたのです。
『「だれでも私を愛する人は、私の言葉を守ります。そうすれば、私の父はその人を愛し、私たちはその人の所に来て、その人と共に住みます。私を愛さない人は、私の言葉を守りません。あなたがたが聞いている言葉は、私のものではなく、私を遣わされた父のものです。私はあなたがたに平安を残します。私の平安を与えます。私は、世が与えるのと同じようには与えません。あなたがたは心を騒がせてはなりません。ひるんではなりません。』」と。
さて、マケドニア州を経て、パウロはギリシャ(アカヤ州)の首都コリントに向かいます。コリント教会の問題をも解決する為にです。また、多くの兄弟たちと共にコリントを訪れることになったのは、エルサレム教会の欠乏と困窮を救う為の献金を集める為でもありました。パウロはすでに、テトスを通して、コリント人への手紙第Ⅱを渡しており、コリント教会の献金を直接、受け取る為でもありました。
『私が兄弟たちを送るのは、あなたがたについての私たちの誇りが、この点で空しくならないためであり、私が言っていたとおりに準備していてもらうためです。そうでないと、もしマケドニアの人々が私と一緒に行って、準備ができていないのを見たら、あなたがたはもちろんですが、私たちも、このことを確信していただけに、恥をかくことになるでしょう。 そこで私は、兄弟たちに頼んで先にそちらに行ってもらい、あなたがたが以前に約束していた祝福の贈り物を、あらかじめ用意しておいてもらうことが必要だと思いました。惜しみながらするのではなく、祝福の贈り物として用意してもらうためです。私が伝えたいことは、こうです。わずかだけ蒔く者はわずかだけ刈り入れ、豊かに蒔く者は豊かに刈り入れます。
一人ひとり、いやいやながらでなく、強いられてでもなく、心で決めたとおりにしなさい。神は、喜んで与える人を愛して下さるのです。』と。
さて、コリント教会の問題も一段落し、コリントの港町ケンクレアから、シリアに向けて船出しようとしていたときのことです。パウロに対するユダヤ人の陰謀が発覚したため、パウロは来た道を引き返して、陸路を経て、マケドニア経由で帰ることにしました。
その時パウロは、一緒にコリント教会を共に訪問した、マケドニアや他の地方の指導者たちを、ケンクレアから先に船でトロアスに行かせ、パウロとルカは、陸路を通って、トロアスで落ち合うことにしたのです。トロアスとは、小アジヤの北西部ムシヤ地方のエーゲ海に面する港町で、パウロは第2回伝道旅行中、この地でマケドニヤ人の幻を見たのでした。
パウロとルカは、種なしパンの祭りの後にピリピから船出して、トロアスに向かい、五日のうちに、彼らと合流し、トロアスで七日間滞在したのです。
パウロと同行していたのは、ベレアの教会の責任者ソパテロ、テサロニケ教会の責任者アリスタルコとセクンド、コリントから合流したコリント教会の責任者ガイオ、エペソ教会の責任者トロフィモです。そして愛弟子のティキコとテモテがそれに続きます。彼らはパウロと共に、エルサレムまで同行し、直接エルサレム教会に「愛の捧げ物」を届けます。》