• 2022年12月4日 第一主日アドベント礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き21章15節~19節】(新約聖書p.279上段左側)
    21:15 数日後、私たちは旅支度をしてエルサレムに上って行った。
    21:16 カイサリアの弟子たちも何人か私たちに同行して、古くからの弟子である、キプロス人ムナソンの所に案内してくれた。私たちはそこに泊まることになっていたのである。
    21:17 私たちがエルサレムに着くと、兄弟たちは喜んで迎えてくれた。
    21:18 翌日、パウロは私たちを連れて、ヤコブを訪問した。そこには長老たちがみな集まっていた。
    21:19 彼らにあいさつしてから、パウロは自分の奉仕を通して神が異邦人の間でなさったことを、一つ一つ説明した。

    ◎メッセージ【エルサレム到着】
    《パウロは、ツロに住む主にある兄弟姉妹の忠告にも耳を傾けず、またカイサリアにおいて、久しぶりに再会した預言者アガボの警告にも従おうとはしませんでした。
     そして数日後、旅支度を整えて、エルサレムに上って行ったのです。カイサリアからエルサレムまでは、陸路を約100キロほどの行程です。その途中、一泊しなければなりませんでした。ルカは、キプロス人ムナソンの所で一泊したことを書き記しています。ムナソンとは、パウロの初めからの弟子で、親しい関係にあったことが分かります。
     さて、次の日の夕方に、パウロ一行はエルサレムに到着します。すると、エルサレム教会の兄弟たちが、喜んで迎え出てくれたとのことです。
     それから一行は、主の兄弟ヤコブの所に行きました。何と、そこにはエルサレム教会の正統的なユダヤ人の長老たちが、みな集まっていたのです。このヤコブとは、十二使徒のヤコブではなく、主の兄弟ヤコブのことです。ヤコブはエルサレム教会が組織された最初から、教会の重要な地位にあり、最初の牧師であったと言われています。
     エルサレム教会において、大きく用いられていたのは、十二使徒リーダーのシモン・ペテロ、ゼベタイの子ヨハネと主の兄弟ヤコブでした。パウロがヤコブに会うのは、少なくとも四回目となります。パウロはヤコブと長老たちにあいさつをしてから、第二回および第三回伝道旅行の時に起こった事と、また、どの町に教会が建てられたのか、詳しく話したに違いありません。そして、各教会から遣わされた代表としての長老一人一人を紹介したと思われます。長老たちは、その時、愛の献金を、ヤコブの足元に置いたに違いありません。
     パウロは、異邦人であるギリシャ人やローマ人であっても、主イエスが同じように愛された魂であること、主にあっては兄弟であることを、ヤコブやユダヤ人の長老たちに証明したかったに違いないのです。
     そして、最も大切な事は、この素晴らしい成果は、確かにパウロによって為し得えたものですが、実は、パウロを用いて、聖霊が成し遂げたことなのです。
     イザヤ書には、このように書かれています。
    『私は主、これが私の名。私は、私の栄光をほかの者に、私の栄誉を、刻んだ像どもに与えはしない。』と。
     私たちがしたことは、実はすべては主の恵みの中に行なわれたことであって、私たちの手柄ではなく、主イエスの、そして聖霊の成せる御業なのです。
     主イエスは弟子たちに言われました。
    「同じようにあなたがたも、自分に命じられたことをすべて行ったら、『私たちは取るに足りないしもべです。なすべきことをしただけです』と言いなさい。」』と。
     私たちは我力では何も出来ません。しかし、私たちの中に住んでおられる聖霊が、私たちを通して、御業を成して下さいます。真にすべては恵みなのです。
     そして、私たちがするべきことはただ一つです。それは、神様に栄光を帰すことであり、御前にへりくだって、心から賛美し感謝を捧げることなのです。》

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