◇◆◇日々のみ言葉
2023年12月28日(木)
◎聖書箇所【マルコの福音書14章4節~9節】
14:4 すると、何人かの者が憤慨して互いに言った。「何のために、香油をこんなに無駄にしたのか。
14:5 この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」そうして、その女を厳しく責めた。
14:6 すると、イエスは言われた。「そのままにしておきなさい。なぜこの人を困らせるのですか。私のために、立派なことをしてくれたのです。
14:7 貧しい人たちは、いつもあなたがたと一緒にいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。しかし、私は、いつもあなたがたと一緒にいるわけではありません。
14:8 この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、私の体に、前もって油を塗ってくれたのです。
14:9 まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」
◎ショートメッセージ
《現代訳を掲載します。
『14:4 すると、ある人々がこれを見て怒り、互いに言った。「どうして、香油をこんなに無駄遣いするのか。
14:5 この香油なら、高く売れるし、それで貧乏な人たちに施しが出来たではないか。」そして、その女を厳しく責めた。
14:6 すると、イエスは言われた。「この婦人のするままにしておきなさい。どうして、この婦人を責めるのですか。私に対して良いことをしてくれたのではありませんか。
14:7 貧乏な人たちは、これからもまだあなたがたと一緒にいます。ですから、いつでも良いことをしてやることができます。しかし、私の最後は、もうすぐに来ようとしています。
14:8 この婦人のしたことは、あなたがたの目からは、つたないように見えるかもしれませんが、それでも、この婦人としては、出来る限りのことをしたのです。それに、この婦人が、この香油を私の体に、注いだのは、本人としては、どれだけそのことを自覚していたかは分かりませんが、確かに、私の葬りの用意をしてくれたのです。
14:9 良く言っておきますが、確かに、これから世界中のどこででも、私の十字架についての福音が宣べ伝えられる所では、この婦人のした事も、記念として語られ、人々に覚えられるでしょう。」』
ここに登場する「何人かの者」あるいは、「ある人々」とは、十二弟子たちのことです。ヨハネにおける平行同一記事では、
『ところが、弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしているイスカリオテ・ユダが言った。(ヨハネ12:4)』となっており、ヨハネは、その女(マリア)を厳しく責め、その中心となった人物が、イスカリオテのユダであったことを明らかにしています。おそらく、彼の言葉に数人の弟子たちが同調したのではないでしょうか。
また、このナルドの香油は、非常に純粋で高価なものであって、ヨハネによりますと、1リトラ(約328g)もあり、最低でも300デナリで売れるものでした。
イスカリオテのユダが、主イエスを裏切った理由の一つとして、この件があったとも考えられています。明日も同じ箇所から続きとなります。》