◇◆◇日々のみ言葉
2023年12月30日(土)
◎聖書箇所【マルコの福音書14章4節~9節】
14:4 すると、何人かの者が憤慨して互いに言った。「何のために、香油をこんなに無駄にしたのか。
14:5 この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」そうして、その女をきびしく責めた。
14:6 すると、イエスは言われた。「そのままにしておきなさい。なぜこの人を困らせるのですか。私のために、立派なことをしてくれたのです。
14:7 貧しい人たちは、いつもあなたがたと一緒にいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。しかし、私は、いつもあなたがたと一緒にいるわけではありません。
14:8 この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、私の体に、前もって油を塗ってくれたのです。
14:9 まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」
◎ショートメッセージ
《一昨日および昨日と同じ箇所からとなります。今回は、あえて現代訳は省略します。
主イエスは言われます。
「そのままにしておきなさい。なぜこの人を困らせるのですか。私のために、立派なことをしてくれたのです。貧しい人たちは、いつもあなたがたと一緒にいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。しかし、私は、いつもあなたがたと一緒にいるわけではありません。この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、私の体に、前もって油を塗ってくれたのです。」
この時までに、すでに主イエスは十二使徒たちに、また女性たちに、三度にもおよぶ「受難予告」をしています。しかも三度目には、ローマ帝国反逆罪である「十字架刑」によって、死ぬことさえも予告されたのです。
『「あなたがたの知っているとおり、二日たつと過越の祭りになります。人の子は十字架につけられるために引き渡されます。」(マタイ26:2)』
この日の夜に「ナルドの香油」事件が起こったとしますと、木曜日の可能性が考えられます。すなわち「最後の晩餐」の前日のことになります。
マルタの妹マリアは、主の言葉を聞いていたに違いありません。それゆえ、ベタニヤにおける主イエスの最後の夕食の時に、両親が自分の婚礼の時に持っていかせる為に、十数年もかけて貯めた花嫁道具の「ナルドの香油」を、すべて主に捧げたのです。
家中に、その香りが充満したに違いありません。私は、主イエスは、頭もまた服も足も、あえてそのままにされ、香油を洗い落とさなかったと思っています。その香りと共に、やがてムチ打たれ、十字架に掛けられたのではないのでしょうか。
そして、復活された時に、墓に残された亜麻布にもナルドの香油の香りが残っていたのではないでしょうか。まさしく、マリアは、主の埋葬の準備をしたのです。》