• 日々のみ言葉 2015年11月16日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2015年11月16日(月)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書8章10節】

    8:10 そしてすぐに弟子たちとともに舟に乗り、ダルマヌタ地方へ行かれた。

    ◎ショートメッセージ

    《人々は食べて満腹した。そして余りのパン切れを七つのかごに取り集めた。人々はおよそ四千人であった。それからイエスは、彼らを解散させられた。(マルコの福音書8:8~8:9)』

     主イエスは、「四千人の給食」の奇蹟を終えると、彼らを解散させられた。本来解散の役目は弟子たちの仕事であったが、「五千人の給食」と同じく、この時でも主イエスがなされた。人々は満腹した。この人々とは、主に異邦人であった。
     「四千人の給食」の奇蹟を、主イエスがなされた場所は、デカポリス地方であり、そこには十の町があった。デカポリスは、おもにギリシャ人やローマ人が、その中心となって建設した国家都市であった。主イエスの名声は、ユダヤ人だけでなく、何と異邦人の世界にまで広まっていたのである。

    「五千人の給食」は、おもにユダヤ人にたいして行なわれたものであったが、「四千人の給食」は、おもに異邦人に対して行なわれたものであった。
     主イエスは確かに、ユダヤ人の救い主として、キリストとして、ユダヤ人としてお生まれになられた。しかし、ご自身の民であるユダヤ人だけではなく、全世界の人々の救い主でもあり、キリストなのである。その哀れみは、すべての人々に注がれているのだ。

     そして、十二使徒と共に舟に乗られ、ダルマヌタ地方へ行かれた。このダルマヌタ地方とは、ガリラヤ湖西岸の地方であるが、正確な場所は不明とされている。

     ところがマタイは、平行記事に別の名前を書き記している。マタイによれば、

    『それから、イエスは群衆を解散させて舟に乗り、マガダン地方に行かれた。(マタイの福音書15:39)』、となっているのである。

    「マガダン」とはギリシャ語で、ガリラヤ湖北西岸にあった地方の名である。マルコは、「ダルマヌタ地方」と書き記しているが、両者共、実際にどこを指すのか定かでない。 しかし、マグダラと伝える写本も多くあることから、その近隣を指すと考える学者も少なくない。それが正しければ、マグダラはガリラヤの四大都市の一つであり、魚の加工や染色で有名であった町である。マグダラのマリヤは、この町の出身であった。

     主イエスは、なぜこの町に行かれたのであろうか。この後、またパリサイ人たちがやって来て、議論を仕掛け、主イエスを試そうとするのである。彼らと議論をするためだろうか。

     ここで一つだけ、考えられることがある。それは、マグラダのマリヤのことである。 私たちは、復活された主イエスが、生きておられるご自身を、一番最初に現わしたのは、彼女であったことを知っている。
     マルコは福音書の最後16章に、このように書いている。もっとも、この部分は二世紀になって追加された文章であることが明らかになっているが。マルコによると、

    『〔さて、週の初めの日の朝早くによみがえったイエスは、まずマグダラのマリヤにご自分を現わされた。イエスは、以前に、この女から七つの悪霊を追い出されたのであった。(マルコの福音書16:9)』、となっている。

     主イエスは、何時、このマグダラのマリヤに会われたのだろうか。そして何時、七つの悪霊を追い出されのかは、謎である。なぜなら聖書には詳しく書かれていないからだ。

     可能性があるとしたら、この時ではないだろうか。この時、主イエスは、最後までご自身に忠実となるマグダラのマリヤに会うために、彼女を解放し、救いに導く為に、このマグラダに来られたのでは、ないだろうか。
     もっとも、あくまで私の推測にしか過ぎないのであるが。しかし、その可能性は高いのではないだろうか。》

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