◇◆◇日々のみ言葉
2015年11月28日(土)
◎聖書箇所 【マルコの福音書8章27節】
8:28 彼らは答えて言った。「バプテスマのヨハネだと言っています。エリヤだと言う人も、また預言者のひとりだと言う人もいます。」
◎ショートメッセージ
主イエスは弟子たちに尋ねて言われた。「人々はわたしを誰だと言っていますか。」
その質問に対して彼らは答えて言った。
「バプテスマのヨハネだと言っています。」
これは、どうい意味だろうか。この時、すでにバプテスマのヨハネは、ヘロデ・アンティパスによって殺されていた。
しかし、このようなうわさが流れていたようである。それは、ヘロデ・アンティパスによって流された。マタイは、こう書き記している。
『そのころ、国主ヘロデは、イエスのうわさを聞いて、侍従たちに言った。「あれはバプテスマのヨハネだ。ヨハネが死人の中からよみがえったのだ。だから、あんな力が彼のうちに働いているのだ。」(マタイの福音書14:1~14:2)』
次に、
「エリヤだと言う人も。」
旧約聖書最後の預言書であるマラキ書には、はっきりと、「メシヤ」なるお方が来る前に、エリヤが、まず来ることを預言している。
『見よ。わたしは、主の大いなる恐ろしい日が来る前に、預言者エリヤをあなたがたに遣わす。彼は、父の心を子に向けさせ、子の心をその父に向けさせる。それは、わたしが来て、のろいでこの地を打ち滅ぼさないためだ。」(マラキ書4:5~4:6)』
パリサイ人や律法学者は、バプテスマのヨハネが、洗礼を授けている時、ユダヤ最高議会サンヘドリンから遣わされて、ヨハネに尋問に来た。
『ユダヤ人たちが祭司とレビ人をエルサレムからヨハネのもとに遣わして、「あなたはどなたですか。」と尋ねさせた。
彼は告白して否まず、「私はキリストではありません。」と言明した。
また、彼らは聞いた。「では、いったい何ですか。あなたはエリヤですか。」彼は言った。「そうではありません。」「あなたはあの預言者ですか。」彼は答えた。「違います。」
そこで、彼らは言った。「あなたは誰ですか。私たちを遣わした人々に返事をしたいのですが、あなたは自分を何だと言われるのですか。」
彼は言った。「私は、預言者イザヤが言ったように『主の道をまっすぐにせよ。』と荒野で叫んでいる者の声です。」
彼らは、パリサイ人の中から遣わされたのであった。彼らはまた尋ねて言った。「キリストでもなく、エリヤでもなく、またあの預言者でもないなら、なぜ、あなたはバプテスマを授けているのですか。」(ヨハネの福音書1:19~1:25)』
バプテスマのヨハネは、自分はエリヤではないと証言した。実際にヨハネは、何も奇蹟を行なわなかった。しかし預言者エリヤは、多くの奇蹟やいやしを行なった預言者なのである。
主イエスも、多くの奇蹟やしるしを行なわれた。それゆえ、人々は主イエスをエリヤだと信じていたのである。
次に、
「また預言者のひとりだと言う人もいます。」
これは、ユダヤ人が良く知っている「預言者」のことを指す。
すなわち、神がモーセに預言された預言者である。エルサレムから遣わされたパリサイ人たちは、バプテスマのヨハネに、そのことも問いただした。
「あなたはあの預言者ですか。」
しかし、この時にも、ヨハネは否定する。「違います。」と。
申命記18章によれば、
『それで主は私に言われた。「彼らの言ったことはもっともだ。わたしは彼らの同胞のうちから、彼らのためにあなたのようなひとりの預言者を起こそう。わたしは彼の口にわたしの言葉を授けよう。彼は、わたしが命じることをみな、彼らに告げる。わたしの名によって彼が告げるわたしの言葉に聞き従わない者があれば、わたしが彼に責任を問う。(申命記18:17~18:19)』、と書かれてある。
この「預言者」を指すことは、一目瞭然である。
ここにもう一つ真実がある。それは、人々が、誰も、「キリスト」あるいは「メシヤ」すなわち「救い主」とは、言っていないと言うことである。何たることであろうか。
まさしく、悪魔や悪霊どもによって、彼らは、まったく目が曇らされているのである。》