• 日々のみ言葉 2016年1月14日(木)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年1月14日(木)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書10章1節~2節】

    10:1 イエスは、そこを立って、ユダヤ地方とヨルダンの向こうに行かれた。すると、群衆がまたみもとに集まって来たので、またいつものように彼らを教えられた。
    10:2 すると、パリサイ人たちがみもとにやって来て、夫が妻を離別することは許されるかどうかと質問した。イエスをためそうとしたのである。

    ◎ショートメッセージ

    《主イエスは、しばらくの間、カペナウムにあるシモン・ペテロの家に留まられたが、再びそこを後にされた。
     そして十二使徒や弟子たちと共に、「ユダヤ地方」と「ヨルダンの向こう」に行かれた。
     「ユダヤ地方」とは、パレスチナ一帯を指す。
     そして「ヨルダンの向こう」とは、「新聖書辞典」によれば、

    『ヨルダン川は2つの断層により南北にわたって亀裂を持った渓谷にあり、昔はかなりの水量があって死海に注いでいた川であった。したがってこの川を境として陸地が東西に分けられたのは自然であろう。またそれぞれの民族はそれぞれ勢力範囲を持ち、川の東西で距離を保っていた。新約聖書に出てくる「ヨルダンの向こう」という名称は旧約聖書の名称を受け継いでいるが、内容的にはヨルダン川の東側、つまりペレヤを指していると言う。』ことである。

     さて、ヨルダン川を渡って、「ヨルダンの向こう」の地方に行かれたにもかかわらず、ここでも主イエスと弟子たちの一行は、大歓迎を受けた。
     そして人々は、主イエスが来られたことを知ると、また主イエスの元に集まって来た。

     この頃、主イエスは、弟子訓練に力を注いでおられた。しかし、ご自身を求めて来られた人々には、またいつものように教えられたのである。ここに、主イエスの人々への深い愛と哀れみが感じらる。

     すると再び、パリサイ人たちが登場するのである。このパリサイ人たちは、決して主イエスの教えを聞きに来たのではない。また主イエスをメシヤとして信じ受け入れるために、その場にいたのではない。何とか主イエスを陥れようとして、つきまとっていたのである。

     おそらく、エルサレム最高議会であるサンヘドリンから遣わされて来たに違いない。
     そして罠をしかけては、何とか訴えるための口実を見つけ出そうとして、再び主イエスを試そうとしたのだ。

     今回は、モーセ五書からみ言葉を引用して、「夫が妻を離別することは許されるかどうか。」と質問してきたのである。

     これは「申命記」に書かれている。

    『人が妻をめとって、夫となったとき、妻に何か恥ずべき事を発見したため、気に入らなくなった場合は、夫は離婚状を書いてその女の手に渡し、彼女を家から去らせなければならない。(申命記24:1)』

     まず、なぜパリサイ人たちは、主イエスに、申命記からの律法を持ち出して、議論をふっかけたのであろうか。マルコは、「主イエスを試そうとした」と書き記しているが。

     一番高い可能性は、このパリサイ人たちは「山上の垂訓」の時からつきまとっていた同じ人物であり、「離婚について」の、主イエスの教えを知っていた、と考えられる。

     主イエスは、「山上の垂訓」にて、このように教えられた。

    『また『誰でも、妻を離別する者は、妻に離婚状を与えよ。』と言われています。しかし、わたしはあなたがたに言います。誰であっても、不貞以外の理由で妻を離別する者は、妻に姦淫を犯させるのです。また、誰でも、離別された女と結婚すれば、姦淫を犯すのです。(マタイの福音書5:31~5:32)』

     この教えに対する反論であり、挑戦でもある。主イエスは、不貞すなわち(妻の姦淫)以外の理由で、妻を離別する者は、妻に姦淫を犯させる、つまりその夫は罪を犯すことになる、と言われたのだ。

     しかし、申命記によれば、「妻に何か恥ずべき事を発見したため、気に入らなくなった場合」には、離婚が許されていたのである。
     しかも「気に入らなくなった場合」という解釈が、当時では、かなり夫の側のわがままな理由によっても認められたらしい。つまり、パンを焦がしたから、あた他の女が気に入ったから、と言った理由でも正当な理由として認められていたようである。

     パリサイ人は、主イエスに「あなたは律法に違反している。」と、言及したのが真相である。

     主イエスが、「山上の垂訓」にて教えられたことは、今の時代でも当てはまる。

     今、アメリカにおいても、また日本においても、多くの結婚が破綻して、まさしく離婚ラッシュである。主イエスは、神は、「離婚」について何と言っておられるのか、今一度、私たちは真剣に考えるべきであり、また発信すべきではないだろうか。

    「しかし、わたしはあなたがたに言います。誰であっても、不貞以外の理由で妻を離別する者は、妻に姦淫を犯させるのです。」》

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