• 日々のみ言葉 2016年1月25日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年1月25日(月)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書10章20節~21節】

    10:20 すると、その人はイエスに言った。「先生。私はそのようなことをみな、小さい時から守っております。」
    10:21 イエスは彼を見つめ、その人をいつくしんで言われた。「あなたには、欠けたことが一つあります。帰って、あなたの持ち物をみな売り払い、貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を積むことになります。そのうえで、わたしについて来なさい。」

    ◎ショートメッセージ

    《主イエス様が道に出て行かれると、ひとりの人が走り寄って、御前にひざまずいて、尋ねました。
    「尊い先生。永遠のいのちを自分のものとして受けるためには、私は何をしたらよいでしょうか。」

     すると主イエス様は、彼に答えられました。
    「なぜ、わたしを『尊い』と言うのですか。尊い方は、神おひとりのほかには、だれもありません。」

     主イエス様は「尊い先生」ではなく、神様であるのです。ここで、主イエス様は、ご自分こそが、旧約聖書に預言された「メシヤ」であり、ダニエル書に預言された「人の子」であること、すなわち「神の御子」であることを、彼に教えられたのです。

     そして、さらにそれを良く分からさせるために、

    「戒めはあなたもよく知っているはずです。『殺してはならない。姦淫してはならない。盗んではならない。偽証を立ててはならない。欺き取ってはならない。父と母を敬え。』」
    と、モーセの十戒を引用されました。

     すると、その役人である青年はこう答えたのです。

    「先生。私はそのようなことをみな、小さい時から守っております。」

    「十戒」を、小さい時から、みな守っていると言うのです。このような答え方から、彼はパリサイ人である可能性が高いと言えます。パリサイ人たちは、「先祖たちの言い伝え」を守っていました。それを守ることが、神様が定められた律法を守ることと教えられていたからです。

     自分は正しい。自分は罪を犯してはいない。自分こそ戒めを守っている者だ、と言う自負が彼にはあったのです。おそらく、彼は顔を輝かせて、自信に溢れ、主イエス様に答えたのに違いないのです。

    「先生。私はそのようなことをみな、小さい時から守っております。」

     何と言う傲慢な態度でしょうか。「十戒」を含め「律法」を完全に守ることの出来る人は誰もいません。主イエス様だけが守られ、「律法」を成就されるのです。

     その確信に満ちた答えを聞かれた主イエス様は、彼を見詰められ、そして慈しまれたのです。彼は、自分が罪人であることが分からず、しかも自分が正しいと誤解しているからです。

     かつて、主イエス様は「山上の垂訓」において、人々にこのように教えられました。

    『「昔の人々に、『人を殺してはならない。人を殺す者はさばきを受けなければならない。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。
    しかし、わたしはあなたがたに言います。兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。兄弟に向かって『能なし。』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。また、『ばか者。』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。」(マタイの福音書5:21~5:22)』

    「『姦淫してはならない。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。だれでも情欲をいだいて女を見る者は、すでに心の中で姦淫を犯したのです。」(マタイの福音書5:27~5:28)』

     これが「罪」なのです。人は、その生涯において、たったの一回でも律法を守らなかったとしたら、それでもう罪人であり、もう義人ではないのです。

     主イエス様は、彼に罪を自覚させるため、また彼自身の中に足りない所があることを悟らさせるために、このように言われました。
    「あなたには、欠けたことが一つあります。帰って、あなたの持ち物をみな売り払い、貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を積むことになります。そのうえで、わたしについて来なさい。」

     これこそが、彼の真剣な求めと飢え乾きに対する主イエス様のお答えだったのです。そして、これこそは真理なのです。
     主イエス様の弟子になるためには、人は、その持っている物の所有権を放棄しなければならないのです。
     この役人であった青年は、まさしく分かれ道に導かれたのです。どちらを選ぶのかは、彼の決心と決断にかかっています。すなわち、「永遠のいのち」か、それとも。
     そのどちらを選ぶのかを、この時、彼は決断しなければならないのです。
     あなたはいかがでしょうか。あなたはどちらを選ばれますか。また、あなたはどちらを選ばれましたか。》

Comments are closed.