• 日々のみ言葉 2016年6月17日(金)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年6月17日(金)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書14章61節】
    14:61 しかし、イエスは黙ったままで、何もお答えにならなかった。大祭司は、さらにイエスに尋ねて言った。「あなたは、ほむべき方の子、キリストですか。」

    ◎ショートメッセージ
    《今まで忍耐強く、証人たちの証言を聞いていた大祭司は、立ち上がり、真中に進み出てイエス様に尋ねたのです。
     「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」

     しかし、この質問に対しても、イエス様は、何もお答えにはなりませんでした。そこで大祭司はついに決定的な質問をします。
    「あなたは、ほむべき方の子、キリストですか。」

     マタイの福音書は、平行記事として、このように書き加えています。

     マタイによれば、
    『さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える偽証を求めていた。偽証者がたくさん出て来たが、証拠はつかめなかった。しかし、最後にふたりの者が進み出て、言った。「この人は、『わたしは神の神殿をこわして、それを三日のうちに建て直せる。』と言いました。」
     そこで、大祭司は立ち上がってイエスに言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」
    しかし、イエスは黙っておられた。それで、大祭司はイエスに言った。「私は、生ける神によって、あなたに命じます。あなたは神の子キリストなのか、どうか。その答えを言いなさい。」(マタイの福音書26:59~26:63)』

     四つの福音書の中では、最初にマルコの福音書が執筆されたことは、ほぼ間違いないことです。一世紀終わり頃の教父たちは、マルコがペテロの存命中に書き記したと証言しています。とすれば、紀元50年代の比較的早い時期となります。
     またマタイの福音書が執筆された年代や場所については、はっきりしてはいませんが、紀元50年から70年の間であると推測されています。とすれば、やはりマタイはマルコの福音書を基にして、書き加えたことは、間違いありません。

     イエス様の宗教的裁判において、この裁判の内容を、いかにしてマルコもマタイも知ったのでしょうか。大祭司の質問は、マルコとマタイではかなり異なっています。この時、使徒の中で唯一ヨハネだけが、この裁判を傍聴していたことは確かなことです。ペテロも同じ大祭司の邸宅の中にいたのですが、中庭において、たき火に暖まっていたのであり、詳しいことはあまり良く聞こえないはずです。もしかしたらその一部分だけが聞こえ、そのことをメッセージとして語ったのかも知れません。
     後ほど、マタイが、ヨハネに聞き直し、主イエス様に対しての、大祭司の質問を正確に書き記したとも言えるかも知れません。

    「あなたは、ほむべき方の子、キリストですか。」
    「私は、生ける神によって、あなたに命じます。あなたは神の子キリストなのか、どうか。その答えを言いなさい。」

     この質問に対して、主イエス様は、どうされたのでしょうか。》

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