◇◆◇日々のみ言葉
2016年6月25日(土)
◎聖書箇所 【マルコの福音書15章1節】
15:1 夜が明けるとすぐに、祭司長たちをはじめ、長老、律法学者たちと、全議会とは協議をこらしたすえ、イエスを縛って連れ出し、ピラトに引き渡した。
◎ショートメッセージ
《夜が明けるとすぐに、大祭司カヤパは、祭司長たちをはじめ、民の長老たち、律法学者たちを招集し、全議会において協議をこらしました。これは、イエス様の宗教的裁判の第三回目にあたります。
それでは、いったい何を協議したのでしょうか。当時のイスラエルは、ローマ帝国の植民地であり、ユダヤ人議会には死刑に処する権限が与えられていませんでした。
しかし、それはあくまで建前であって、エルサレムに在中するローマ総督の許可を得なくても、議会は実際に死罪に定め、処刑していたのです。
まさに、最初の殉教者となるステパノがそうだったのです。
使徒の働きによれば、
『さて、ステパノは恵みと力とに満ち、人々の間で、すばらしい不思議なわざとしるしを行なっていた。ところが、いわゆるリベルテンの会堂に属する人々で、クレネ人、アレキサンドリヤ人、キリキヤやアジヤから来た人々などが立ち上がって、ステパノと議論した。しかし、彼が知恵と御霊によって語っていたので、それに対抗することができなかった。
そこで、彼らはある人々をそそのかし、「私たちは彼がモーセと神とをけがすことばを語るのを聞いた。」と言わせた。また、民衆と長老たちと律法学者たちを扇動し、彼を襲って捕え、議会にひっぱって行った。
そして、偽りの証人たちを立てて、こう言わせた。「この人は、この聖なる所と律法とに逆らうことばを語るのをやめません。『あのナザレ人イエスはこの聖なる所をこわし、モーセが私たちに伝えた慣例を変えてしまう。』と彼が言うのを、私たちは聞きました。」
議会で席に着いていた人々はみな、ステパノに目を注いだ。すると彼の顔は御使いの顔のように見えた。(使徒の働き6:8~6:15)』
そして議会は、この後ステパノを、石打ちの刑に処するのです。ローマ総督の許可なくして。
『人々はこれを聞いて、はらわたが煮え返る思いで、ステパノに向かって歯ぎしりした。
しかし、聖霊に満たされていたステパノは、天を見つめ、神の栄光と、神の右に立っておられるイエスとを見て、こう言った。「見なさい。天が開けて、人の子が神の右に立っておられるのが見えます。」
人々は大声で叫びながら、耳をおおい、いっせいにステパノに殺到した。そして彼を町の外に追い出して、石で打ち殺した。証人たちは、自分たちの着物をサウロという青年の足もとに置いた。こうして彼らがステパノに石を投げつけていると、ステパノは主を呼んで、こう言った。「主イエスよ。私の霊をお受けください。」
そして、ひざまずいて、大声でこう叫んだ。「主よ。この罪を彼らに負わせないでください。」こう言って、眠りについた。(使徒の働き7:54~7:60)』
イエス様の第三回目宗教的裁判では、いかにしたら、イエス様を支持する民衆の声をだまらせるか、またエルサレム中のユダヤ人たちが、納得せざるを得ない方法で、死刑に処することが出来るのか、について協議されたのです。
そして一番良い方法が「ローマ帝国に対する反逆罪」として、ローマ総督に訴えることなのです。つまり自分たちの手を汚さず、異邦人である彼らに、イエス様を葬らさせようと、結論が出されたのです。》