• 日々のみ言葉 2016年6月26日(日)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年6月26日(日)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書15章2節~3節】
    15:2 ピラトはイエスに尋ねた。「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」イエスは答えて言われた。「そのとおりです。」
    15:3 そこで、祭司長たちはイエスをきびしく訴えた。

    ◎ショートメッセージ
     夜が明けるとすぐに、祭司長たちをはじめ、長老、律法学者たちと、全議会とは協議をこらしたすえ、イエス様を縛って連れ出し、ローマ総督ポンテオ・ピラトに引き渡しました。
     これは、ユダヤ最高議会サンヘドリンに、死刑に処する権限が与えられていないからであった、とも考えられるのですが、実際にはそうではなく、彼らは民衆を恐れていたからであり、自分たちにイエス様の処刑の責任が及ばないようにするには、異邦人であるローマ軍の力を借りることが、一番の得策であると考えたからです。そのことについて、夜明けとともに、エルサレムのおもだったユダヤ人の中心人物を集めて協議したのです。

     ピラトにとっては、朝早くから全く迷惑な話です。おそらく眠っていた時に、祭司長たちや民の長老たちに起こされ、イエス様を引き渡されたのでしょう。

     この時、イエス様を引き連れて来た祭司長たちや民の長老たちは、決してピラトの邸宅の中には入りませんでした。彼らは汚れることを忌み嫌ったのです。異邦人の家に入ることは、宗教的に汚されることを意味していたからです。
     全くもって変な話ではありませんか。自分たちは「メシヤ」を熱望し、そのメシヤにローマ帝国もローマ軍も滅ぼしてもらい、ユダヤを解放してくれることを願っている彼らが、その敵であるローマ総督とローマ軍の力を借りて、イエス様を殺そうと企てているのですから。

     ピラトはイエス様に尋ねました。
    「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」

     この質問の背景には、全議会が、「このナザレのイエスが、ユダヤ人の王と自称して、ローマ帝国に反逆ののろしをあげた」と言うことを、すでにピラトに伝えたあったからだと思われます。
     それゆえ、ピラトは、軽蔑を込めた眼差しを持って聞いたのです。エルサレムにおいて時の権力者であったポンテオ・ピラト。その彼が、今創造主なるお方である主イエス様と対峙しているのです。もちろんピラトには、そのことが分かりません。彼の目も心も全く盲目とされているからです。

     そして絶対者なるお方。創造主なるお方は、こう答えるのです。
    「そのとおりです。」

     ヨハネは、この場面をさらに詳しく書き記しています。

    『そこで、ピラトはもう一度官邸にはいって、イエスを呼んで言った。「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」
     イエスは答えられた。「あなたは、自分でそのことを言っているのですか。それともほかの人が、あなたに私のことを話したのですか。」
     ピラトは答えた。「私はユダヤ人ではないでしょう。あなたの同国人と祭司長たちが、あなたを私に引き渡したのです。あなたは何をしたのですか。」
     イエスは答えられた。「私の国はこの世のものではありません。もしこの世のものであったなら、私のしもべたちが、私をユダヤ人に渡さないように、戦ったことでしょう。しかし、事実、私の国はこの世のものではありません。」
    そこでピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのですか。」イエスは答えられた。「私が王であることは、あなたが言うとおりです。」(ヨハネの福音書18:33~18:37)』
     イエス様は、この時、ポンテオ・ピラトに敬意を表し、彼に真理を語られたのです。イエス様は、はっきりとご自分は、「王である」ことを宣言されたのです。》

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