• 日々のみ言葉 2016年7月20日(水)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年7月20日(水)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書15章38節】
    15:38 神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。

    ◎ショートメッセージ
    《主イエス様が、生きておられた一世紀の世界では、エルサレムにあった神殿は第三神殿で、ヘロデ大王によって、紀元前20年から建築が始められた建物でした。

     神殿とは、神がモーセに定められた幕屋を、レビ人によって移動させることを止めて、固定した場所に、動かぬ幕屋を安置した建物であったのです。
     ダビデ王は、神様の神殿を建築する願いを持っていましたが、神様は許可されず、神殿建築は、ダビデの子ソロモンによって、紀元前950年に成し遂げられます。
     ソロモンの神殿は、それは荘厳なる素晴らしい建物であったと言われています。バビロン帝国のネブカデネザル王によって紀元前586年に破壊されるまで、約360年間、エルサレムに存在していました。

     次に第二神殿と呼ばれていますゼルバベルの神殿は、紀元前516年に完成し、紀元前37年にローマ軍によって破壊されるまで、何と470年も存在していたのです。

     そして紀元前20年に建築が始められた第三神殿は、イエス様が公生涯の時でさえ、まだ完成しておらず、紀元65年に完成したのもつかの間、紀元70年に、ローマ皇帝ティトスによって破壊され、何と90年しか存在しなかったのでした。
     今、現在のエルサレムには神殿はありません。しかし、やがて反キリストによって、第四神殿が築かれることを、聖書は預言しています。

     さて、神殿には聖所と至聖所がありました。特に至聖所は、最も聖なる場所であり、ソロモンの神殿には、契約の箱(アーク)が安置されていたのです。しかしバビロン帝国によって、ソロモンの神殿が破壊されようとした時に、預言者エレミヤによって、至聖所にあった契約の箱やその他の聖なる機材は、エルサレム市内の洞窟に隠されたことを、カトリックの旧約外典には、書き記されています。

     よって第二神殿も、またヘロデ大王の第三神殿も、至聖所は、もぬけのからであったのです。他の機材は、旧約聖書に書き記された方法によってコピーすることが出来ましたが、契約の箱をコピーして作ることは、出来ませんでした。なぜなら、それ自体が奇蹟であり、契約の箱は唯一のものだからです。そして中には、神様が定められた貴重なものが納められているのです。

     さて大祭司は年に一度だけ、至聖所に入ることが許されていました。至聖所で、イスラエルの民がこの一年間に犯した罪の贖いとして、大祭司が一才の傷のない雄羊を屠るのです。
     この時、大祭司が定められた手順を、少しでも間違えたのなら、神様によって打たれてしまいます。それゆえ大祭司は、その服に鈴をつけていました。また腰には、太いロープがつながれていて、もし鈴の音が聞こえなくなった時には、後ろからロープを引っ張って、死んだ大祭司の体を至聖所から引き出したと言うわけです。

     さて、聖所と至聖所を隔てた「神殿の幕」ですが、厚さが25センチもあり、また上から下までの長さも20メートル近くありました。数頭の馬を使っても、引き裂くことは不可能だったと言われています。それが上から下へ向けて真っ二つに裂けたと言うわけです。

     もちろんこれは、神様による奇蹟の何ものでもありません。それでは、どのような意味なのでしょうか。それは、神様に会うために、もういけにえも、また人間の大祭司も必要ない時代が来たことを教えているのです。
     なぜなら、主イエス様が、ご自身の血潮を携えて、天に存在する本物の幕屋において、永遠の大祭司となってくださったからです。
     それゆえ、主イエス様を信ずる者は、主イエス様の流された血潮による信仰を持って、父なる神様の御前に出ることが許されるのです。誰でもです。これこそが、万人祭司を意味しています。

     上から下まで真二つに裂けた神殿の幕。これは神様以外に誰がこのようなことが出来ると言うのでしょう。
     しかしこれを見た大祭司や祭司長たちは、これでもイエス様を信じようとはしなかったのです。人が救われることは最大の奇蹟です。そして聖霊様によって成し遂げられなければ、誰でも、「イエスは主」と告白することは、出来ないのです。》
     

Comments are closed.