◇◆◇日々のみ言葉
2016年8月9日(火)
◎聖書箇所 【マルコの福音書16章17節~18節】
16:17「信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、私の名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、
16:18 蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人はいやされます。」
◎ショートメッセージ
《昨日に続き、ヨハネ・マルコが書き記したのではなく、二世紀になって付け加えられたと言われている同じ箇所から学んで行きます。
「信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、私の名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人はいやされます。」
今日は、「蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず」と言う言葉について考えて見たいと思います。
まず始めに「蛇をもつかみ」と言うことはどういうことでしょうか。主イエス様が言われたことは、まさしく預言でもあり、このことが使徒パウロによって成就します。
ルカによる使徒の働きによりますと、
『こうして救われてから、私たちは、ここがマルタと呼ばれる島であることを知った。
島の人々は私たちに非常に親切にしてくれた。
おりから雨が降りだして寒かったので、彼らは火をたいて私たちみなをもてなしてくれた。パウロがひとかかえの柴をたばねて火にくべると、熱気のために、一匹のまむしがはい出して来て、彼の手に取りついた。
島の人々は、この生き物がパウロの手から下がっているのを見て、「この人はきっと人殺しだ。海からはのがれたが、正義の女神はこの人を生かしてはおかないのだ。」と互いに話し合った。しかし、パウロは、その生き物を火の中に振り落として、何の害も受けなかった。
島の人々は、彼が今にも、はれ上がって来るか、または、倒れて急死するだろうと待っていた。しかし、いくら待っても、彼に少しも変わった様子が見えないので、彼らは考えを変えて、「この人は神さまだ。」と言いだした。(使徒の働き28:1~28:6)』
まず、この場面で、「使徒の働き」を執筆したルカは、「こうして救われてから、私たちは」と書き記しています。「私たち」とは、パウロとそしてルカ本人なのです。そしてルカの職業は何だったでしょうか。そうです。医者なのです。医者であるルカの目の前で、パウロに起こった出来事なのです。
新改訳聖書の「取りついた」とは、あまり良い訳ではありません。誤解が生じます。尾山令仁師の現代訳聖書では、はっきりと「彼の手にかみついた」と訳されています。
パウロは、まむしにかまれたのです。ここには書かれていませんが、私はルカは驚いてパウロに駆け寄ったと思います。パウロにかみついたまむしが、ぶらさがっている光景を見て、ただ黙ってじっと見ているような医者がいるでしょうか。きっと「パウロ」と叫び声を上げて、パウロに駆け寄り手当てをしようとしたはずです。
その時、使徒パウロは、ルカに「大丈夫。大丈夫。」と、目線で、あるいは優しく語りかけ、そして火の中にまむしを振り落としたのです。
また「たとい毒を飲んでも決して害を受けず」と主イエス様は言われていますが、ここで注意しなければならないことがあります。それは、わざと毒を飲んだりすることを、イエス様は推奨されているのではありません。
福音を伝える宣教の働きに従事するその中で、原住民に毒をもられたりしたような場合に、神様の御わざが現われ、栄光が帰されるのです。私たちは神様を試すことはしてはならないのです。》