◇◆◇日々のみ言葉
2016年8月22日(月)
◎聖書箇所 【ルカの福音書1章12節】
1:12 これを見たザカリヤは不安を覚え、恐怖に襲われたが、
◎ショートメッセージ
《祭司ザカリヤは、八番目のアビヤの組に所属していましたが、その組が当番であった時、祭司職の習慣によって、くじを引いたところ、主の神殿にはいって香をたくことになりました。それゆえ、彼は、ひとり神殿の中にある聖所に入って行きました。
ザカリヤが香をたく間、他の祭司たちも、また大ぜいのユダヤの人々はみな、外で祈っていました。
順調に行けば、やがて聖所から、心地よい素晴らしい香が、そよ吹く風に乗って、ただよってくるはずだったからです。
その時です。彼が香壇に行こうとした時、突然、御使いが現われて、香壇の右に立ったのです。
ザカリヤは、その姿を見て、すぐにその者が、どのような存在であるのかを察しました。
それゆえ彼は不安を覚え、恐怖に襲われたのです。
なぜザカリヤは不安を覚えたのでしょうか。ここはどこですか。そうです。天地創造された神様を礼拝する神殿です。しかも神殿の中において聖なる場所なのです。
最も聖なる場所は、さらにその先にある至聖所であり、そこには一年に一度だけ、大祭司がイスラエルの一年間に犯した罪のつぐないをする為に、傷のない一才の雄羊を携えて、その血を持って入ることが許される場所なのです。
ザカリヤのいる場所は、モーセの時代で言うならば、幕屋の中に当たります。
香をたくには、順序があるのです。律法に定められたように、正しい方法に従って祭司は、その仕事を全うしなければなりません。
まず、ザカリヤの頭によぎったことは、自分が何か間違いをしたに違いない、と言う不安です。
そして、もしそうだとしたら、御使いによってさばかれることになります。さばかれることは、死を意味します。
しかも御使いは、昼間にもかかわらず、まぶしいほどに光輝いています。その目は真っ赤に燃えるようなのです。
そのような超自然的存在に出会ってしまった時に、人は皆、恐怖を感じることは無理ないことなのです。おそらく彼は、その時、死を決意したと思われます。きっと愛する妻エリサベツの顔が浮かんだに違いありません。
もしかしたら、今日、自分にくじが当たったことを悔やんだかも知れないのです。最初は、祭司ならば誰もが夢見る栄誉ある仕事に選ばれたことに感激し、おそらく神様に心のなかで、何度も何度も感謝の祈りを捧げたに違いないのです。
ところが、今その自分は、御使いにさばかれようとしている、一体自分は何を間違えたのだろうか。
ザカリヤの頭の中には、様々な思いがぐるぐると巡っていたに違いないのです。しかし御使いは、喜びの知らせを持って来たのです。
私たちの人生には、予期しない出来事が起こります。その出来事は最悪なことかも知れません。しかし、神様はその出来事をも益に変えてくださるお方なのです。
私たちの思いと、神様の思いとは違う場合が多いのです。この時、ザカリヤが御使いを見て、不安になり恐怖を覚えたことは、彼の信仰状態をそのまま物語っています。
もし彼が本当に神様を信じ、期待し、望みを抱いていたのなら、この時には違った反応をしたはずなのです。きっと、神様を誉め称えたに違いないことでしょう。そして御使いに、「私に何か素晴らしい知らせをお持ちなのですね。」と、駆け寄ったかも知れません。》