◇◆◇日々のみ言葉
2016年11月3日(木)
◎聖書箇所 【ルカの福音書3章15節】
3:15 民衆は救い主を待ち望んでおり、みな心の中で、ヨハネについて、もしかするとこの方がキリストではあるまいか、と考えていたので、
◎ショートメッセージ
《マラキが預言したのは、紀元前400年以上も前のことでした。その間、イスラエルの創造主なる神様は沈黙され、新たな預言者を用いて、神様の言葉をユダヤ人に与えることを差し控えられたのです。この時代のことを、旧約と新約の間の時代、すなわち中間時代と、現代の聖書学者は分類しています。
しかし、その間にも神様は、イスラエルの歴史にご介入され、様々な人を用いて来られました。そのことについては、聖書外典に記されています。
カトリック教会は、その中においても、十三の書において、旧約聖書に準じるものとして、第二正典と称し、別冊に編纂し聖書正典と同じように扱っています。
その中でも、第一、第二、第三マカベア記においては、おもに中間時代に起こったイスラエルの歴史が刻まれています。ハスモン王朝についてです。しかし、やがてこのハスモン王朝もローマ帝国によって滅ぼされてしまうのです。そしてユダヤは、ローマの植民地と化してしまうのです。
この時代のユダヤの人々は、民衆は、旧約聖書に書かれた「救い主」を心から待ち望んでいたのです。
そして、聖霊様の強い油注ぎによって、ただ一人で「悔い改め」を説いているヨハネに、「もしかするとこの方がキリストではあるまいか」と、願望を抱いていたのでした。
しかし民衆が抱いていた「メシヤ」感と、主イエス様は全く違っていたのです。
ルカによりますと、
『しかし、いま聞いているあなたがたに、私はこう言います。あなたの敵を愛しなさい。あなたを憎む者に善を行ないなさい。あなたをのろう者を祝福しなさい。あなたを侮辱する者のために祈りなさい。あなたの片方の頬を打つ者には、ほかの頬をも向けなさい。上着を奪い取る者には、下着も拒んではいけません。すべて求める者には与えなさい。奪い取る者からは取り戻してはいけません。(ルカの福音書6:27~6:30)』と、主イエス様が言われたことを書き留めているのです。
これは、全く民衆が求めていた「救い主」ではありませんでした。イエス様が言われた通りに、やがてイエス様はこのような仕打ちを受け、この預言通りになるのです。
十字架に掛けられ、苦しんでおられるイエス様を見た者たちは、数日前までは、手にシュロの葉を持ちながら、「ホザナ、主の御名によって来られる方に栄光あれ!」と言って、熱狂的に迎え入れた人々であったのです。しかしこの時には、首を何度も振りながら、足早に駆け抜けて行きました。これは、軽蔑を表わす行為です。
さて、ヨハネの所にイエス様がバプテスマを受けにやって来ます。その時、そこに居合わせた二人の人物に取って、まさしく一生を、いや永遠を変えることになる出会いが待ち受けているのです。
その二人こそ、やがてイエス様が一番愛される弟子ヨハネと、シモン・ペテロの弟アンデレなのです。》