◇◆◇日々のみ言葉
2016年12月21日(水)
◎聖書箇所 【ルカの福音書5章23節~24節】
5:23「『あなたの罪は赦された。』と言うのと、『起きて歩け。』と言うのと、どちらがやさしいか。
5:24 人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたに悟らせるために。」と言って、中風の人に、「あなたに命じる。起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」と言われた。
◎ショートメッセージ
《中風の人が、四人の男の人に、床のままシモン・ペテロの家に連れて来られました。しかし、戸口いっぱいに大勢の人々が押しかけていて、家の中で話しておられるイエス様の御もとに連れて行くことが、どうしても出来なかったのです。
しかたがなく、彼ら四人の取った行動は、屋根の上に昇り、屋根に穴を開けて、そこから中風の人を吊り降ろすと言うことでした。こんな突拍子もないことを、どうして思いついたのでしょうか。また誰が思いついたのでしょうか。
おそらく彼らの中には、そのリーダーとなる者が存在していたはずです。ここで、大きな疑問が起こります。なぜなら、担架のような床の四角を、四人の男で抱えているのですが、中風の人は全く身動きが取れない状態ですので、どうやって屋根に運ぶことが出来たのか、と言うことです。
ここから真実が見えてきます。すなわちシモン・ペテロの家は、決して貧しい家ではなかったと言うことです。またそれなりに、かなり大きな家で、しかも外に一階から二階の屋上に昇る階段が備えられていたということが分かります。その階段を使って昇ったことは明白です。
さて、イエス様は、パリサイ人や律法学者たちに、こう言いました。「『あなたの罪は赦された。』と言うのと、『起きて歩け。』と言うのと、どちらがやさしいか。」と。
これはイエス様側から見たことではなく、客観的に見たことを述べておられるのです。つまり、「罪が赦された」と言っても、それは人の心の中の問題であって、たとえその人に、解放といやしと赦しが与えられたとしても、他の人には見ることは出来ません。
当然、『あなたの罪は赦された。』と言う方が、たやすいのです。
しかし、『起きて歩け。』と言うなら、どうでしょうか。中風の人は、体が麻痺していて全く歩けない状態で連れてこられたのです。もし奇蹟が起きなければ、中風の人は、そのまま横たわっているままです。これには当然リスクが伴います。もちろん、誰にでも出来ることではありません。
イエス様は、「人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたに悟らせるために。」と言われましたが、これは当時のユダヤの人々が、このように(中風)なったことは、本人あるいは親や先祖の罪の結果であると考えていたからです。
それゆえイエス様は、「友よ。あなたの罪は赦されました。」、と言われたのです。
そして次に、「あなたに命じる。起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」と命じられました。こんなことを命じることの出来るお方は神様しかおられません。
またイエス様は、ご自身を「人の子」と言っておられますが、これはパリサイ人や律法学者たちが良く知っているダニエル書からの引用なのです。つまり預言者ダニエルがひれ伏した神の御子を指しています。》