◇◆◇日々のみ言葉
2017年3月13日(月)
◎聖書箇所 【ルカの福音書7章36節】
7:36さて、あるパリサイ人が、一緒に食事をしたい、とイエスを招いたので、そのパリサイ人の家にはいって食卓に着かれた。
◎ショートメッセージ
《ここでは、あるパリサイ人となっていますが、後に彼の名前がシモンであることがわかります。ペテロと同じ名前です。
シモンと言う名前は、シメオンの省略形で、「神は聞かれた」と言う意味です。この名前を名乗ることが出来ることは、シメオン族に所属している可能性は非常に高いと言えます。
まずパリサイ人であることが、なぜイエス様には分かったのでしょうか。それはパリサイ人の服装と様相をしていたからです。またイエス様を招くにあたって、自分の名前を名乗らないわけにはいかないはずです。
それゆえ、彼は自分の名前(シモン)を名乗り、イエス様を食卓に招いたと思われます。
さて、イエス様を招くとなりますと、お一人ではなく、十二使徒たちも一緒であることは当然のことです。
パリサイ人シモンは、本当はイエス様だけを招きたかったのですが、主をお守りしている弟子たちは、それを許すはずはありませんし、あるいはイエス様が、弟子たちも食卓に同席することを、シモンにあえて要望したのかも知れません。
なぜなら、この食事の場面において、大きなハプニングが起こり、またそのことから大切な教えを弟子たちが、そしてシモン自身が学ぶためであったからです。
まさかとんだハプニングが起きることになろうとは、家の主人であるシモンも考えても見なかったことでしょう。
ところで、このパリサイ人の家はどこにあったのでしょうか。一番考えられるのは、ナインの町ではないでしょうか。
パリサイ人や律法学者たちは、宗教的なことを第一としていましたが、自分の手で生活費を稼ぐために、皆、副業を持っていました。パウロが天幕作りであったように。おそらくシモンも、何らかの仕事をしていたことでしょう。
また裕福な家系であり、その持ち家も、それなりの大きな邸宅であったことは、ほぼ間違いないでしょう。パリサイ人たちは、多くの弟子たちを抱えていましたし、またこうしてイエス様と弟子たちを招くには、それなりのスペースが必要とされていたからです。
ただイエス様の招かれた動機は、決して微笑ましいものではありません。イエス様に難しい難題を吹っかけ、それによって撃退しようとして、あるいは言葉尻を捉えて、何とかしてユダヤ最高議会であるサンヘドリンに訴えようとして陥れようとする罠であったことは明白です。
そのことは、その後のイエス様の語られたお言葉が証明しています。
本来ならば多くの友人と囲む食卓は、まさに楽しい一時であると言っても良いでしょう。それゆえ、ついついぶどう酒が弾みます。
しかしこの時の食卓はそうではありませんでした。非常にぴりぴりした、凍った雰囲気の中での食事の席であったのです。
まさに沈黙。そして突然、ハプニングが勃発することになるのです。》