◇◆◇日々のみ言葉
2017年7月23日(日)
◎聖書箇所 【ルカの福音書10章30節~32節】
10:30 イエスは答えて言われた。「ある人が、エルサレムからエリコへ下る道で、強盗に襲われた。強盗どもは、その人の着物をはぎとり、なぐりつけ、半殺しにして逃げて行った。
10:31 たまたま、祭司がひとり、その道を下って来たが、彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。
10:32 同じようにレビ人も、その場所に来て彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。」
◎ショートメッセージ
《「では、私の隣人とは、誰のことですか。」
この質問には、実はイエス様に対しての怒りが込められているのです。なぜなら彼は、自分が答えたことを守っていたからです。
ルカは、『しかし彼は、自分の正しさを示そうとしてイエスに言った。』と書いています。
「イエスは答えて言われた。」
この時、イエス様はどのようなお顔の表情をされ、またどのようなお声のトーンであられたでしょうか。
律法の専門家である彼は、そこに居合わせた何人かのパリサイ人や律法学者たちの一人であったはずです。
彼の質問にうなずき、まるでイエス様を裁判にかけるかのごとく、腕を組んで、「そうだ。そうだ。答えて見ろ。」と息巻く、パリサイ人や律法学者たちの顔が目に浮かんで来るではありませんか。
私は思うのです。イエス様は、微笑みながら、そして慈愛に満ちあふれた優しい口調で答えられたと。
確かに、イエス様と弟子たちに取っては、パリサイ人や律法学者たちは「敵」とも言えるでしょう。しかし、イエス様は、そんな彼らの罪をも背負われて十字架に架かられるのです。イエス様は、そんな彼らをも愛しておられるのです。私やあなたを愛してくださったように。
「ある人が、エルサレムからエリコへ下る道で、強盗に襲われた。強盗どもは、その人の着物をはぎとり、なぐりつけ、半殺しにして逃げて行った。たまたま、祭司がひとり、その道を下って来たが、彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。同じようにレビ人も、その場所に来て彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。」
エルサレムからエリコまでは、約4キロほどの道のりがありました。また標高差が400メートルほどあって、エルサレムは丘の上に建設された町でしたから、イエス様が言われたように、下り道なのです。
そして多くの祭司(サドカイ人)は、金持ちであって、気候の良いエリコに居を構えていたのです。またレビ人とは、祭司の中の名門中の名門の家系でした。
最初に祭司、次にレビ人が、強盗に襲われて怪我をし、倒れている人を横目で見ながら通り過ぎて行ったと言うのです。
「反対側を通り過ぎて行った」とは、引き返したわけではなく、おそらく被害にあって助けを求めている人の目に触れないように、その後ろ側をあえて通って行った、と言う意味だと思われます。
また、強盗に襲われた人は、間違いなく「生粋のユダヤ人」です。もし異邦人であったとしたら、祭司やレビ人たちには、助ける理由などないのです。なぜなら異邦人は、彼らにとっては、犬と同じだからです。》